[お知らせ] ”日本の政策金利と実質政策金利”のページに、各政策金利と日経平均株価やドル円との比較チャートを追加!
PR

仮需比率

仮需比率の最新データを速報で掲載しています。
仮需とは、短期的な値上がりを見込んだ投機目的の信用取引や裁定取引の買い需要です。当ページの仮需比率を見れば、現在は仮需主導の相場か実需主導の相場かがわかります。仮需のわかりやすい解説や、裁定解消売りが出やすい水準、仮需比率の見方から仕込み時はどこがベストかの解説も記載していますので参考にして下さい。日経平均株価との比較チャートも掲載しています。

仮需比率

AIによる仮需比率の重要度評価

4.0

仮需比率は市場の売り圧力や買い戻し余地を示すため、短期的な相場の方向感や逆張りのタイミングを探る際に役立つ。仮需比率は短期的な需給状況を反映するため長期の影響は少ない一方、極端に振れれば中期的な価格反転の可能性を示唆することがある。短期的には売買タイミングを判断する重要な材料となり、仮需比率が極端に高い場合、逆張りのエントリーポイントとして有効なことがある。トレンドが持続する場合でも、仮需比率を参照することで過熱感や反転リスクを察知できる。一方、仮需比率の変動が単なるポジション調整か、本格的なトレンド転換を示しているのかの判断には経験が必要。

AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。

チャート(仮需比率)

仮需比率と日経平均株価のチャート

仮需比率のチャート

仮需比率と裁定買残のチャート

仮需比率と裁定買い残のチャート
  • チャート画像クリックで拡大表示します。
  • Chart [Speculative demand ratio(japan)]
  • Chart [Speculative demand ratio(japan),Arbitrage buy balance]

[速報] 最新データ|仮需比率の時系列(historical data)

単位:%

WordPress Tables Plugin

仮需とは?実需との違いと仮需の特徴

仮需(読み方・かりじゅ)とは、正式には「仮需要(かりじゅよう)」といいますが、投機目的の一時的な需要のことです。

仮需は投機目的ですので現物を必要としていないのが特徴で、現物を必要とする需要は「実需(じつじゅ)」といいます。仮需は短期的な価格変動を見込んだ売買によって生じる需要で、実需は実際の需要という違いがあります。

株式市場では、短期的な値上がりを見込んで投機目的で信用取引裁定取引(アービトラージ)などで買いを入れることを仮需ということが多いです。短期的な値上がりを見込んだ需要(買い)という特徴があります。

仮需比率とは?

仮需比率(読み方:かりじゅひりつ)とは、全体の需要に占める仮需の割合です(全体の需要とは、仮需と実需を合計した総需要です)。仮需比率は、実需に対する仮需の相対的な大きさを測る指標です。

仮需比率で何がわかる?

仮需比率を見れば全体の需要のうちの仮需の割合がどれくらいかがわかります(投機目的の一時的な需要が全体の需要のうちどれだけあるか)。仮需比率は市場の健全性やリスクを評価するための指標で、仮需比率を見ることによって投資家は市場の投機的な動向や安定性を見極め、適切な投資戦略を立てることができます。

仮需比率の計算式

仮需比率の計算式は以下の通りです。

仮需比率(%)=(仮需÷全体の需要)×100

当ページの仮需比率は、裁定取引残高(裁定残)と信用取引残高(信用残)の仮需と、全体の需要は東証プライム市場の時価総額を用いて算出しています(東証の市場再編の2022年4月以前は東証一部の時価総額を用いて算出しています)。これが日本の株式市場で最もよく見られている仮需比率です。

仮需比率でわかる「実需主導の相場か?仮需主導の相場か?」

仮需比率は全体の需要に占める仮需の割合ですので、これを見れば実需主導の相場であるか、仮需主導の相場であるかがわかります。

実際の需要である実需が主導する相場は、需要と供給のバランスに基づいた相場ですので、安定性が高い相場です。投資家が長期視点で取引を行う相場です。

仮需主導の相場は投機目的の一時的な需要による相場ですので、投機の動きによって価格が大きく変動しやすい特徴があります。短期的なサヤ取りの取引が多くなり、ボラティリティが高くなる特徴があります。

仮需比率の水準と目安

  • 仮需比率は、その数値が高ければ仮需の割合が高まっていることを表しています。仮需主導の相場で、投機目的の取引が多く価格変動が大きくなる可能性があります(ボラティリティが高くなりやすい)。
  • 仮需比率は、その数値が中程度であれば仮需も実需も適度であり、流動性が高い状態であることを表します。
  • 仮需比率は、その数値が低ければ仮需の割合が低くなっていることを表しています。実需主導の相場で、安定性が高い相場になる可能性が高いです。

仮需比率の水準は、過去傾向から直近の水準を比較して見るのが一般的です。過去40年では上限が1.5%程度、下限は-0.2%程度です。ただ、近年では0.6%程度が重たい傾向があり、現在は0.4%程度の低位で推移する傾向があります。

仮需比率の上昇と裁定解消売りに注意!

仮需比率が高い場合、仮需主導の相場ですので、裁定解消売りに注意する必要があります。仮需比率が高ければ裁定解消売りが出やすい状況ですので、ニュースや一時的要因を材料に相場がボラタイルに下がる可能性があります。近年では、仮需比率0.6%程度がかなり重い傾向がありますので、ここが警戒水準と見れます。

最も良い仕込み時は?仮需比率と日経平均株価の関係と投資戦略

当ページでは、仮需比率と日経平均株価の比較チャートを掲載しています。仮需比率が高い場合、日経平均株価は仮需主導の相場、仮需比率が低い場合、日経平均株価は実需主導の相場を表します。

仮需比率から見て最も良い仕込み時は、仮需比率が底打ちした後、仮需比率が上昇するタイミングです。仮需比率の底打ち&上昇とともに日経平均株価も底打ち&上昇しやすい傾向があるためです。仮需が底打ちした後、仮需が積み上がる初動を狙う戦略ですが、これが仮需比率に基づいた投資戦略としては最も有効ではないかと思います。ただ、仮需比率が底打ちしたと思った後、仮需比率が上昇しなかった場合(仮需が積み上がらなかった場合)、底打ちはまだかもしれませんので、その場合は損切りか手仕舞うのが賢明かと思います。コロナショック時に仮需比率は-0.2%程度まで低下しましたが、ここまで下がるとは誰も思ってなかったですから。

仮需比率の算出について

当ページの仮需比率は、JPX(日本取引所グループ)公表の裁定取引残高と信用取引残高と東証プライム市場の時価総額から算出しています。東証の市場再編に伴い2022年4月以降は東証プライム市場の時価総額の日次データを用いて算出していますが、2022年4月以前は東証一部の時価総額の”月次データ(月末値)”を用いて算出しています。月次データを用いていますので、2022年4月以前の仮需比率のデータは少し荒い点は留意して下さい。2022年4月以降は日次データを用いていますので、タイムリーな仮需比率のデータを掲載しています。

裁定取引残高・信用取引残高・時価総額の推移はこちら

JPX(日本取引所グループ)公表の裁定取引残高は、以下のページに掲載しています。当ページでは、全体の需要に占める仮需(裁定残と信用残)の割合である仮需比率を掲載していますが、以下のページでは、全体の需要に占める裁定買い残の割合である「裁定買残比率」も掲載していますので、仮需比率と一緒に見て裁定解消売りが出やすい状況か、出た場合の影響は大きいか限定的かを予測するのがいいと思います。

JPX(日本取引所グループ)公表の信用取引残高は、以下のページに掲載しています。以下のページでは、全体の需要に占める信用買い残の割合である「信用買残比率」も掲載しています。信用買残比率が高まっている状況で、全体の需要と時価総額を比較して見て将来の売り圧力の影響度を予測しやすくなります。

東証プライム市場や東証一部市場など日本の各市場の時価総額の推移は、以下のページに掲載しています。

  • 当ページは、日本の仮需比率の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
  • Source:JPX(Japan Exchange Group, Inc.:日本取引所グループ)のデータから株式マーケットデータが算出
  • 毎週第3営業日に更新
  • 単位:%
  • Speculative demand ratio(japan) historical data&chart