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裁定取引(裁定買残・裁定売残・プログラム売買)の推移・時系列・見方をわかりやすく解説

裁定取引の状況を示した指標一覧です。先高・先安・急落リスクなどを見ることができます。

裁定取引




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裁定取引とは、デリバティブ原資産とデリバティブ取引の市場間などで生じる相場の歪みや乖離を利用して利益を上げる取引です。と少し難しい言い方ですが、「日経平均株価」と「日経平均先物」を例にして簡単に解説します。

デリバティブとは、金利債券通貨株価指数などの金融商品を原資産として、そこから派生した商品です。原資産とは、デリバティブ(先物オプションスワップ)の取引の対象となっている資産です。その価格がデリバティブの価格を決定づける資産を意味します。日経平均先物は、日経平均株価という株価指数を原資産とした先物(デリバティブ)ということです。

デリバティブは、原資産から派生した商品ですので関連を持っており、デリバティブの原資産の価格が動けばデリバティブの価格も動きます(ただし、デリバティブの原資産とデリバティブでは違った性質を持っています)。デリバティブという言葉は、先物やオプション、スワップなどの総称として用いられており、日経平均株価と日経平均先物であれば、日経平均株価がデリバティブの原資産、日経平均先物がデリバティブとなります。

日経平均株価と日経平均先物では、時間差や地域差、市場の違いなどで、違った価格がつくことがあります。ただ、日経平均株価と日経平均先物では、日経平均株価が原資産ですので、日経平均株価と日経平均先物の間で価格差が生じれば、いずれ互いの価格は収束するので、安い方を買って高い方を売っておけば、その価格差で儲けることができます。この価格差を利用して利益を得ようとする取引が「裁定取引」です。

ただ、こういった価格差は、各裁定取引によってすぐに修正されますので、裁定取引で得られる儲けは少ないです。ただ、デリバティブの原資産とデリバティブの取引は、連動する者同士の取引ですので、裁定取引はリスクが小さい取引と言えます。違った見方をすれば、裁定取引があるから日経平均株価と日経平均先物は連動しているとも言えます。






裁定買残(読み方:さいていかいざん)とは、裁定取引でまだ解消されていない現物買いの残高です。裁定取引は、主に「先物売りと現物買い」のセットで取引することが多く、その価格差で利益を得ようとする投資家が多いです。裁定買残は、その現物買いの残高です(日経平均株価と日経平均先物であれば、日経平均株価が現物、日経平均先物が先物となります)。

裁定売残(読み方:さいていうりざん)とは、「先物買いと現物売り」の残高です。現物売りとは、現物を空売りすることです。裁定買残と裁定売残を合わせて「裁定残」といいます。


裁定買残と裁定売残は、通常であれば裁定買残が圧倒的に多い傾向があります。裁定買残の動向は相場に与える影響も大きくなるため、裁定残は通常、裁定買残を見ます。ただし、相場急落時は裁定売残が急増するので、その場合は裁定売残も注目されます。

裁定買残は、株価が強い上昇になると現物買いが増えて増加します。株価が弱くなれば裁定取引を解消する売りが増えてきます。この裁定取引を解消するための売りを「裁定解消売り(さいていかいしょううり)」といいます。この裁定解消売りは、時に相場に大きな売り圧力となり、株価急落の要因になるため注目されます。

日本株は、裁定買残の増加で株価が上がって、裁定解消売りで下がる傾向があります。それが基本形です。一方、先物買いの減少で裁定買残が減少していれば、将来の裁定解消売りの圧力が弱まりますので、株価にとってはプラスとなり、株価の下値は限定的になりやすいです。

先物には理論価格があります。先物は金利やコストを含んだ価格になるのが普通ですので、通常は現物より先物の価格が高くなります。先物より現物が高くなる逆ざやが発生すれば、裁定解消売りに繋がります。

SQ(特別清算指数)の日は、先物の金利やコストがゼロになるので、先物と現物の価格が同価格になります。ゆえに、SQ前に現物と先物でさやが開いていれば、現物買い・先物売りが増えて裁定買残は増加します。逆に、現物と先物で逆ざやが発生していれば裁定解消売りが出やすくなります。

ただし、近年はマイナス金利の影響で先物より現物が高くなる逆ざやは普通となっています。先物は短期金利を水準としますので、マイナス金利では先物の方が現物より安くなりやすいです。


裁定買残が少ない場合、株価の先高を見ている投資家が少ないことを示しています。先高期待がなく、海外投資家が日本への投資をしなくなった時、裁定買残は金額で2571億円まで低下したことがあります。裁定買残は株数ベースで、1992年以降では30億株がピーク、平均的に5億株がボトム、リーマンショック後は3億株程度まで低下、近年はそれも割り込むことも多い形で推移していますので、日本への投資を手控えている状況と見れます。
裁定買残が東証一部の時価総額の0.6%に達すると裁定解消売りが出やすい傾向があります。これは、裁定取引が証券会社の一部門だけの取引で、どれだけ取引していいかも決められていますので、東証一部の時価総額の0.6%が重しになりやすいと推察されています。


裁定買残は内外証券会社の自己申告分だけのデータですので、裁定買残増えていようが減っていようが売りが増えれば株価は下がりますので注意が必要です。


裁定売残は「先物買いと現物売り」の残高です。
例えば、裁定売残が減って日経平均株価が上昇した場合、裁定売残のポジション解消による現物の買戻しが入って日経平均株価の上昇に寄与したと考えられます。裁定売残の減少が続く局面では、日経平均株価の上昇継続要因となりますし、底堅く推移しやすいと考えられます。先高期待が強い場合は、裁定売残が減って日経平均株価が上昇するという展開になりやすいです。その場合、オプションの建玉コールオプションの建玉)のストライクプライス(権利行使価格)のどの水準の建玉が積みあがっているかを見て、どの程度の先高を投資家が期待しているかを見ると、日経平均株価の上値メドの参考になりやすいです。

ただし、逆に言えば、裁定売残が減ってくると新規の裁定売りのポジションが組みやすくなりますので、裁定売残が増えてくれば日経平均株価の上昇を抑える要因となりやすいです。また、裁定売残が減った際に金融市場で悪材料が出れば、日経平均株価の売り圧力が強まる展開となりやすいので注意が必要です。

一方、逆に裁定売残が高水準に積み上がっていると、将来的に現物が買い戻されますので、将来的な買い圧力となります。ゆえに、裁定売残の解消が進む局面では日経平均株価の上昇要因となります。


裁定買残と日経平均株価のチャート(2021年)




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  • 週間のプログラム売買の買ポジションの金額の合計(当月・翌限以降)。

裁定買残と日経平均株価のチャート(2020年)




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裁定買残と日経平均株価のチャート(2019年)




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  • 週間のプログラム売買の買ポジションの金額の合計(当月・翌限以降)。

裁定買残と日経平均株価のチャート(2018年)




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  • 週間のプログラム売買の買ポジションの金額の合計(当月・翌限以降)。

裁定買残と日経平均株価のチャート(2017年)




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  • 週間のプログラム売買の買ポジションの金額の合計(当月・翌限以降)。





※スマホの場合、下の表を横にスライドで全体表示。

対象日 売ポジション 買ポジション
枚数 金額 枚数 金額
当限 翌限
以降
合計 当眼 翌限
以降
合計
2.24 37,538 4,873 27,843 1,842
2.22 37,416 4,667 27,040 1,453
2.19 37,344 4,667 12,168 26,023 1,156 7,613
2.18 37,447 4,667 25,587 1,160
2.17 37,690 4,590 25,010 1,163
2.16 37,169 4,590 24,101 1,160
2.15 37,020 4,590 23,096 1,162
2.12 36,970 4,590 12,004 19,235 1,163 5,863
2.10 37,062 4,590 19,907 1,031
2.9 39,267 4,590 18,816 1,033
2.8 40,119 4,590 18,684 1,033
2.5 40,543 4,590 13,127 19,061 1,690 5,895
2.4 40,606 4,590 16,339 1,690
2.3 40,633 4,590 15,292 1,691
2.2 41,722 4,590 14,608 1,695
2.1 42,842 4,590 14,690 1,695
1.29 43,859 4,590 13,295 14,621 1,690 4,526
1.28 43,433 4,590 15,056 1,691
1.27 43,082 4,590 14,857 1,694
1.26 44,436 4,590 15,343 1,549
1.25 43,826 4,590 15,705 1,556
1.22 42,853 4,590 13,098 15,161 1,535 4,777
1.21 42,222 4,655 15,862 1,538
1.20 44,264 4,655 14,042 1,536
1.19 44,219 4,492 13,778 1,537
1.18 47,086 4,165 13,294 1,459
1.15 46,720 4,165 13,715 13,629 1,243 4,302
1.14 46,750 4,165 13,284 1,262
1.13 47,051 4,165 12,583 1,588
1.12 46,232 4,002 12,046 1,586
1.8 44,214 4,002 13,142 12,717 1,600 4,048
1.7 47,179 4,002 13,662 1,084
1.6 48,587 4,002 13,551 1,096
1.5 47,777 3,838 13,858 1,126
1.4 47,464 3,838 14,110 1,158

当ページの「裁定取引の推移」は、JPX日本取引所グループが公表している「裁定取引の状況(日別)」、「プログラム売買の状況(週間」)をもとに掲載した情報です。掲載している情報は万全を期しておりますが、正確な情報とは限りませんので、正確な情報はJPX日本取引所グループのホームページで確認してください。
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