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対外直接投資(日本)

日本の対外直接投資の概要

対外直接投資(日本)

日本の対外直接投資を見れば、日本円と外貨の実需がわかります。対外直接投資は、為替の需給(需要と供給)の基礎となるもの。「円売り外貨買い(円売りドル買い)」圧力や「円買い外貨売り(円買いドル売り)」圧力が測れます。為替需給で最もドル円に影響力を与えるのが日本の対外直接投資、非常に注目度が高いです。

  • 当ページは、日本の対外直接投資の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
  • 各指数・指標の解説
    対外直接投資とは
  • Source:Ministry of Finance Japan(財務省)
  • 対外直接投資(実行ー回収)
  • 対外直接投資の暦年と月次を掲載
  • 速報値を掲載し、確報値で修正があった場合は上書きして掲載しています。
  • direct foreign investment(japan) historical data&chart

対外直接投資とは?

対外直接投資(読み方:たいがいちょくせつとうし|英語:direct foreign investment)とは、日本企業(国内企業)による海外への直接投資です。

対外直接投資をわかりやすく簡単に解説

対外直接投資は、日本企業が海外に子会社や支店を設立したり、海外企業に資本参加・買収(M&A)等を行うための投資、ということです。つまり、日本企業が海外で事業を行うための海外への投資です。

グリーンフィールド投資とは?M&A投資とは?

海外に子会社や支店を設立する投資を「グリーンフィールド投資」といい、海外企業に資本参加・買収(M&A)等を行うための投資を「M&A投資」といい、対外直接投資はこの2つに大別されます。

対内直接投資より対外直接投資を見る

対外直接投資に対して、海外から日本への直接投資を対内直接投資といいますが、対内直接投資は額が少なくあまり影響力はないので、対外直接投資を見るのが基本です。

近年の日本の対外直接投資の傾向

近年の日本の対外直接投資は、対米・対欧州で約6-7割を占めています。また、非製造業による投資が伸びており、グリーンフィールド投資よりM&A投資が多くなっています。自社をグローバル展開するためにグローバル企業を買収する動きが多くなっており、製造業では電気自動車などの成長分野への投資が多い傾向があります。

大型のM&Aがあれば対外直接投資が大きく増える!

上述の通り、日本の対外直接投資はM&A投資が増えている状況です。また、当ページ下部の対外直接投資のグラフ(暦年)を見ると、近年は対外直接投資の増加傾向が顕著ですが、2019年に大きく増加しています。これは武田薬品工業がシャイアーを買収したことが大きく影響しています。

なぜ対外直接投資が増えている?その理由

近年、対外直接投資が増えている状況ですが、なぜ対外直接投資が増えているのでしょうか?対外直接投資が増えているということは日本から海外にお金が流れているということです。日本の対外直接投資はグローバル化を図る企業の投資であったり、成長分野への投資が主ですので、対外直接投資が増えているということは企業のグローバル化の動きが活発であったり、成長性を取り込もうとする動きが活発であることを示します。日本から海外、つまりバリュー(価値)からグロース(成長性)にお金が流れていることを示しています。

対外直接投資の買い越しと売り越しのグラフの見方

対外直接投資は”日本から海外への投資”です。対外直接投資がプラスであれば買い越し、対外直接投資がマイナスであれば売り越しを示します。近年はプラスで上昇している傾向ですので、日本から海外にお金が流れている量が増えている、ということです。

さて、「対外直接投資がプラスであれば買い越し」と書きましたが「プラスであれば日本から海外に資金流出」と言い換えることもできます。ゆえに、対外直接投資がプラスであれば資金流出、対外直接投資がマイナスであれば資金流入、を意味します。

対外直接投資のドル円への影響は?

対外直接投資は、為替の需給(需要と供給)の基礎となるものです。為替需給のうち、最もドル円に影響力を与えるのが日本の対外直接投資ですので、非常に注目度が高いです。

円売りとドル買い(円安ドル高)・円買いとドル売り(円高ドル安)の解説はこちら

円売りや円買い、ドル売りやドル買い、円安ドル高、円高ドル安の解説は、以下のページを参照してください。

日本の対外直接投資は日本から海外への直接投資ですので、これを見れば日本円と外貨の実需がわかります。海外への直接投資を行う場合、外貨が必要になります。円を売って対象となる外貨を買う必要がありますので、日本の対外直接投資の買い越し(増加)は「円売り・外貨買い」圧力となります。対象がドルであれば「円売り・ドル買い(円安ドル高)」圧力となります。逆に、日本の対外直接投資の売り越し(減少)は「円買い・外貨売り」圧力となります。対象がドルであれば「円買い・ドル売り(円高ドル安)」圧力となります。対外直接投資の見方は、まずこれがベースになります。

ドル円の推移は、以下のページで掲載しています。

ドル円・ユーロ円 ・ユーロドル・ドル人民元と仲値(TTM)
ドル円・ユーロ円・ユーロドル・ドル人民元の為替レートと仲値(なかね:TTM)のチャートと時系列です。過去から現在までの推移がわかります。

対外直接投資が増加・減少してもドル円が動かないのは何故?その理由

上述の「円売りとドル買い・円買いとドル売り」の欄で解説したように、日本の対外直接投資の増加・減少は円や外貨の実需を示しますので為替相場の上昇・下落圧力となりやすいですが、例えば対象がドルと見られる大型M&Aの案件があっても、近年はドル円が動かない場合があります。これは、日本企業が海外企業を買収する資金の調達方法が多様化したためと考えられています。例えば、海外での売り上げが多い日本企業であれば、すでに外貨を持っていますのでそれを買収資金に充てる、外貨建て社債を発行するなどです。日本企業としては、大型M&Aの報道が出て買収する前に円安に進んでしまうと、買収資金がより必要になってしまいますので、そうならないように工夫をすることが多くなっています。

チャートとグラフ(対外直接投資・日本)

[暦年] 対外直接投資のグラフ

対外直接投資のチャート
  • チャート画像クリックで拡大表示します。
  • Graph [direct foreign investment(japan):Annual]

[月次] 対外直接投資とドル円のチャート

日本の対外直接投資とドル円のチャート
  • ドル円は月末終値を反映しています。
  • Graph [direct foreign investment(japan):Monthly]

[速報] 最新データ|対外直接投資の時系列(historical data)

単位:億円

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