
ダウ公共株15種平均は、米国(アメリカ)の公共株で構成される株価指数です。高配当・ディフェンシブ株指数とも捉えられています。景気に左右されにくい指数で、債券と似た動きをしやすい傾向があります。公共株が崩れると全面安も・・・米国の長期金利と景気後退期、NYダウとの比較チャートも掲載しています。

AIによるダウ公共株15種平均の重要度評価
ダウ公共株15種平均は、電力やガスなど公益事業会社で構成されており、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブセクターとして注目される。しかし、市場全体のリスクオン・リスクオフの動きとは乖離する場合が多く、全体の市場指標としては限界がある。公共株は安定的な配当を提供することから、不況期や市場の不確実性が高まる時期には一定の重要性を持つが、ヘルスケアや生活必需品も同様の役割を果たすため、特別な優位性は限定的。公共株は金利変動の影響を強く受けるため、利上げ局面では株価の下落要因となる。このため、金融政策との関連性を見極める上で価値がある。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(ダウ公共株15種平均)
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [Dow Jones Transportation Average index(DJTA/DJT)]
- 月次のチャートは、米国の長期金利と景気後退期との比較チャートにしています。長期金利は月平均、ダウジョーンズ公共株15種平均は月末値反映。灰色の囲みの期間が米国の景気後退期(リセッション期)です(それ以外の期間は景気拡大期です)。
- ダウ公共株15種平均と米国の長期金利の日次チャートは、以下のページに掲載しています。
チャート(NYダウとダウ公共株15種平均の比較・相対)
- 相対チャートは基準日(2020年1月2日)=100として指数化
- 相対チャート(パフォーマンス比較チャート)とは、基準日時点の株価を100として、各銘柄の変化の増減を表したチャートです。各銘柄のパフォーマンスを比較して見るのに適したチャートです。
ダウ公共株15種平均のPER・EPS・配当利回り・株式益回りはこちら
ダウ公共株15種平均のPER(株価収益率)やEPS(1株当たり利益)、配当利回り、株式益回りは、以下のページで掲載しています。
[速報] 最新データ|ダウ公共株15種平均の時系列(historical data)
日付 | ダウ公共株 15種平均 | 前日比 |
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ダウ公共株15種平均とは?
ダウジョーンズ公共株15種平均(英語:DJU index)とは、「ダウ公共株指数」とも呼ばれる、S&Pダウジョーンズインデックス(NYダウやS&P500などを算出・公表している)が算出・公表している、米国の公共株15社(電気株・ガス株など)で構成される株価指数です。
景気に左右されにくく、比較的安全資産の米国の公共株と金利の関係
公共株は生活必需品・サービスを提供している企業の株ですので、景気に左右されにくく、リスク資産(危険資産)である株式の中でも比較的安全資産としてとらえられているため、一般的には債券と似た動きをしやすく、債券が買われる局面(金利が低下する局面)で買われやすい傾向があります。一方、債券が売られる局面(金利が上昇する局面・金融引き締め局面)では先行して下落しやすい傾向があります。あるいは、景気の先行きに不安がある際は底堅く、景気の先行きに楽観的である際は買われにくい傾向もあります。
公共株がダメになると全面安も?
公共株は比較的安全性が高いもののリスク資産の株式ですので、リスクオフの際は遅行して売らる傾向もあります。公共株は、業績が景気に左右されにくいため、景気の先行きに不安がある際に人気化しやすい傾向もありますが、リスク資産が総じて売られる金融危機などの時は公共株も売られやすいです。公共株は高配当のディフェンシブ株ですので、基本的には底堅い動きをしやすいですが、公共株の相場が崩れるということはそれだけ影響が大きいことを意味し、全面安になりやすい傾向があるので注意が必要です。
3種のダウ平均について
一般的に「ダウ平均」と言う場合、NYダウ(ダウ工業株30種平均)のことを指す場合が多いですが、ダウ平均は、
- NYダウ(ダウ工業株30種平均)
- ダウジョーンズ輸送株平均(ダウ輸送株20種平均)
- ダウ公共株15種平均(ダウ公共株指数)
の3つがあります。それぞれの推移は当サイトで確認できますのでご利用ください。また、この3つを合わせた「ダウジョーンズ総合65種平均」もあります。
3種のダウ平均の見方
NYダウ(ダウ工業株30種平均)は「工業株」、ダウジョーンズ輸送株平均は「輸送株」、ダウ公共株15種平均は「公共株」としますが、工業株は海外向け企業が多く、グローバルな景気を計る指標として見るのが一般的で、特に新興国が強い時は強く推移しやすい傾向があります。輸送株も景気の上下を計る指標として見られますが、ボラティリティ(価格変動性)が高くなりやすいため、景気に最後まで不安定になりやすい傾向があります。
景気後退局面から回復局面の過程では、基本的には公共株が安定して、輸送株がV字回復しやすいです。そして、公共株が下がって輸送株が強くなれば業績相場に移りやすくなります。
- 当ページは、ダウ公共株15種平均(ダウ公共株指数)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「ダウ公共株15種平均(ダウ公共株指数)」 - Source:S&P Dow Jones Indices LLC
- ティッカーシンボル(ticker symbol)
ダウジョーンズ公共株15種平均:DJU - Dow Jones Utility Average Index(DJU) historical data&chart