グローバル製造業PMIの概要
グローバル製造業PMIは、世界の製造業の景況感を表した指標です。マクロ指標の先行指標として捉えられており、製造業の景況感は世界の景気循環の起点になりやすい傾向があるため注目度が非常に高く、日本株への影響も大きい経済指標です。
- 当ページは、グローバル製造業PMIの解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「PMI(購買担当者景気指数)とは」 - Source:IHS Markit
- JPモルガン・グローバル製造業PMI(購買担当者景気指数)
- 速報値を掲載し、改定値で変更になった場合は改定値を上書きして掲載しています。
- JPMorgan Global Manufacturing PMI historical data&chart
グローバル製造業PMIとは?わかりやすく簡単に解説
グローバル製造業PMI(英語:JPMorgan Global Manufacturing PMI)は、英調査会社IHSマークイット(Markit)が公表している、世界の製造業の景況感(センチメント)を示した指標です。世界の製造業の景気状況がわかる指標です。
PMI(購買担当者景気指数)とは、購買担当者に景況感をアンケート調査して、受注や受注残、生産や雇用、価格や購買数量などの指数の一定のウェイトをかけて指数化したものです。購買担当者は、需要や取引先の動向を見極めて仕入れを行うため、今後の景況感を敏感に反映しやすいとされており、マクロ指標の先行指標として将来の景気を占う経済指標として用いられています。
グローバル製造業PMIの水準はどれくらい?株価との関係
PMIは50を景況感の分岐点としており、50を上回れば景況感が良い、50を下回れば景況感が悪いという見方をする指標です。グローバル製造業PMIは、50を上回れば世界的に景気拡大感が強まりリスクオンになりやすい、50を下回れば世界的に景気減速感が強まってリスクオフになりやすいことを示します。
また、グローバル製造業PMIがピークから下降が続いている過程では世界の景況感への懸念から株価は下がりやすくなる傾向があり、逆にグローバル製造業PMIがボトムをつけて上昇する過程では世界の景況感の改善が期待される傾向があります。グローバル製造業PMIは、リーマンショック後に35を割ったことがあります。
日本株(日本企業)への影響は?グローバル製造業PMIと日経平均株価の連動性
グローバル製造業PMIの動向は、日本株(日本企業)への影響が大きい傾向があります。日本を代表する株価指数である日経平均株価の構成銘柄の約6割は製造業ですので、グローバル製造業PMIと日経平均株価は高い連動性があります。また、TOPIXのEPS(1株当たり利益)との高い連動性もあります。グローバル製造業PMIが概ね52を超えてくれば、日本の企業業績予想で上方修正が多くなるのが経験則として知られています。ゆえに、それに伴って株価も堅調になりやすい傾向があります。
景気循環の起点となりやすい?製造業の景況感
製造業の景況感は世界の景気循環の起点となりやすい傾向があります。個人消費より変動が大きく、サービス業とは違って貿易を通じて世界の経済活動と連動しやすいためです。グローバル製造業PMIの景況感が貿易量の上下に影響しやすい傾向があります。 また、グローバル製造業PMIは、世界の実質GDPに先行しやすい傾向もあります。
米国製造業PMIの推移はこちら
米国製造業PMIの推移は、以下のページで掲載しています。
中国のクレジットインパルスは、グローバル製造業PMIの先行指標となりやすい!
グローバル製造業PMIに1年程度先行しやすい指標として認知されている「中国のクレジットインパルス」は、以下のページで掲載しています。中国のクレジットインパルスとグローバル製造業PMIの比較チャートも掲載しています。
原油価格(WTI原油)とグローバル製造業PMI
グローバル製造業PMIは、原油価格に3カ月先行しやすい指標としてもよく見られています。完全にリンクするというものではありませんが、景況感のトレンドと原油のトレンドは同じになりやすい傾向があります。グローバル製造業PMIと原油価格の比較チャートは、以下のページで掲載しています。
チャート(グローバル製造業PMI)
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [JPMorgan Global Manufacturing PMI-Monthly]
- チャートは景況感の分岐点となる50ラインに黒色の点線、日本企業の業績予想のポイントとなる52ラインに赤色の点線を引いています。
[速報] 最新データ|グローバル製造業PMIの時系列(historical data)
日付 | グローバル製造業PMI |
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