Qレシオの概要
Qレシオ(トービンのq)の最新データを速報で掲載しています。
Qレシオ(トービンのq)はジェームス・トービン氏が作った指標で、PBR(株価純資産倍率)と似た指標ですが、PBRより実質的な評価ができる指標です。また、その変化率は企業が設備投資するかどうかの指標としても有名です。当ページでは、その推移をチャートと時系列で確認できます。
- 当ページは、Qレシオ(トービンのq)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。「Qレシオ(実質株価純資産倍率)」の推移を掲載しています。
- 各指数・指標の解説
「Qレシオとは(見方の解説・投資の指標にはならない?)」
「資本ストックとは」 - 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は改定値を上書きして掲載しています。
- 単位:倍
- Tobin’s Q(Q ratio) historical data&chart
Qレシオとは?
Qレシオ(読み方:キューレシオ)とは、「実質株価純資産倍率」と呼ばれる、企業の将来の収益性や資産の利用効率性を示す指標です。Qレシオは「トービンのq(トービンのq理論)」で有名なノーベル経済学賞受賞者ジェームス・トービン氏が作成者とされており、Qレシオの「Q」はトービンのqから命名されましたが、1966年に経済学者のニコラスカルドール氏が最初に提案したものであるため「カルドールのv」と呼ばれることもあります。過去の出版物では「カルドールのv」と書かれていることが多いです。
Qレシオの計算方法(計算式)
Qレシオは、株価を時価ベースの1株あたり純資産(+含み資産)で割って算出されます。計算式は以下です。
QレシオはPBRと似た株価指標・違いは?
QレシオはPBR(株価純資産倍率)と似た指標ですが、PBRは株価を簿価ベースの1株あたり純資産で割っている所に違いがあります。Qレシオは、簿価ベースのPBRより実質的な評価ができるメリットがあります。
正確なQレシオの算出は困難
一方、純資産を時価評価するのは困難です。そのため、正確なQレシオの算出も困難です。ゆえに、一般的には、時価総額と負債の簿価の合計を純資産の簿価で割って算出されます。計算式は以下の通りです。
Qレシオの水準と目安はどれくらい?
Qレシオは1倍以下であれば株価は割安、1倍以上であれば割高と見る指標ですが、歴史的に見るとQレシオの値は0.76程度が平均的です。また、一般的に投資結果を予測できていない指標ですので信頼度に欠ける点があります。というのも、Qレシオは日本が1980年代末にバブルとなっていた頃、従来のPBRやPER(株価収益率)では割高感が説明できなくなっていたことから持ち出された株価指標です。ただ、Qレシオの登場後、株価はすぐに天井を打ち、大きな下落相場に移行しました。
Qレシオは、過去のボトムは概ね約0.30程度。1982年には0.28をつけています。ピークは2001年の1.69でしたが、2019年以降それを突破しました。
Qレシオの変化率(前年比成長率)と企業の設備投資
Qレシオは、その変化率(前年比成長率)が注目を集めます。というのも、Qレシオの変化率は企業が設備投資するか判断するための指標となっているからです。変化率が高くなれば企業は設備投資する行動が見られ、変化率が低くなれば設備投資減少の傾向があります。米国(アメリカ)の場合、このQレシオの変化率はよく効く傾向があるため有名な指標となっています。
基本的には、FRB(連邦準備制度理事会)の金融緩和局面で高くなりやすく、金融引き締め局面で低下する傾向があります。また、企業が人員を増やすか減らすかもQレシオ(トービンのq)の変化率と似た動きになりやすいです。
チャート(Qレシオ)
[四半期] Qレシオ(トービンのq)のチャート
- チャートは1969年第1四半期からの推移を掲載しています。
- チャートはQレシオ(トービンのq)の1倍ラインに赤色の点線、過去平均水準0.76倍ラインに緑色の点線を引いています。
- Chart [Tobin’s Q(Q ratio)-Quartely]
[四半期] Qレシオ(トービンのq)の変化率(前年比成長率)のチャート
- チャートは1969年第1四半期からの推移を掲載しています。
- チャートは0%ラインに黒色の点線を引いています。
- Chart [Tobin’s Q(Q ratio)/YoY(Year-Over-Year growth)-Quartely]
[速報] 最新データ|トービンのq(Qレシオ)の時系列(historical data)
日付 | Qレシオ | 変化率 (前年比成長率)% |
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