日銀短観の設備投資計画の概要
日銀短観の設備投資計画の最新データを速報で掲載しています。これを見れば、国内企業の設備投資意欲が強いのか弱いのか、設備投資に積極的か消極的かがわかります。日銀短観は業況判断指数DIが注目されますが、日銀短観の設備投資計画はそれより長い長期の経営判断が反映されますので、より長期の業況判断がわかります。株価との連動性も高いため注目されています。設備投資計画は、全産業・製造業・非製造業(サービス業)別に掲載しています。
- 当ページは、日銀短観の設備投資計画の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「日銀短観(企業短期経済観測調査)とは」 - Source:BOJ(Bank of Japan)日本銀行
- 日銀短観(全国企業短期経済観測調査)の設備投資計画を掲載しています。
- 全産業・製造業・非製造業(サービス業)の大企業・中堅企業・中小企業の全規模の合計を掲載しています(All Enterprises(Large Enterprises,Medium-sized Enterprises,Small Enterprises)/All industries,Manufacturing,Nonmanufacturing)。
- 設備投資計画のうち最も注目される設備投資額(含む土地投資額)とソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額)の推移を掲載しています。
- 前年度比
- 単位:%
- Fixed Investment(TANKAN) historical data&chart
日銀短観の解説
日銀短観の解説や公表日(設備投資計画の公表日も同じです)、業況判断指数DIの推移等は以下のページで掲載しています。
日銀短観の設備投資額とは?
日銀短観の設備投資額とは、リース資産への新規計上額(過年度分を除く)および土地の新規取得を含む有形固定資産への新規計上額(除却・償却前ベース)です。建設仮勘定を含み、建設仮勘定から建物勘定などへの振替額や、資産除去債務に関する会計基準」の適用により計上することとなる除去費用相当額(固定資産増加額)、他の勘定科目から有形固定資産への振替分、合併・営業譲受などに伴う有形固定資産の増加分等は除かれます。
土地投資額とは?
日銀短観の土地投資額とは、設備投資額のうち、土地の新規取得分(土地の造成、整地費用等も含む)に該当する金額です。販売用・分譲用不動産は含まれません。
ソフトウェア投資額とは?
日銀短観のソフトウェア投資額とは、ソフトウェア投資額のうち、リース資産の新規計上額(過年度分を除く)を含む無形固定資産への新規計上額(除却・償却前ベース)です。ソフトウェア仮勘定を含みますが、ソフトウェア仮勘定からソフトウェア勘定への振替額は除かれます。取得時に費用処理したものは含まれません。
研究開発投資額とは?
日銀短観の研究開発投資額とは、損益計算書を作成する場合の研究開発費です。一般管理費に含まれる研究開発費に加え、当期製造費用に含まれる研究開発費があれば、その総額となります。
業種区分(日銀短観)
日銀短観の業種区分は、総務省の「日本標準産業分類」がベースとなっており、以下のように区分されています。
全産業 | 製造業 | 素材業種 | 繊維 | |||
木材・木製品 | ||||||
紙・パルプ | ||||||
化学 | ||||||
石油・石炭製品 | ||||||
窯業・土石製品 | ||||||
鉄鋼 | ||||||
非鉄金属 | ||||||
加工業種 | 食料品 | |||||
金属製品 | ||||||
はん用・生産用・ 業務用機械 | はん用機械 | |||||
生産用機械 | ||||||
業務用機械 | ||||||
電気機械 | ||||||
輸送用機械 | 造船・重機、その 他輸送用機械 | |||||
自動車 | ||||||
その他製造業 | ||||||
非製造業 | 建設 | |||||
不動産・物品賃貸 | 不動産 | |||||
物品賃貸 | ||||||
卸・小売 | 卸売 | |||||
小売 | ||||||
運輸・郵便 | ||||||
情報通信 | 通信 | |||||
情報サービス | ||||||
その他情報通信 | ||||||
電気・ガス | ||||||
対事業所サービス | ||||||
対個人サービス | ||||||
宿泊・飲食サービス | ||||||
鉱業・採石業・砂利採取業 |
企業規模区分(日銀短観)
日銀短観の企業規模区分は以下。
全規模合計 | 大企業 | 資本金10億円以上 | |||||
中堅企業 | 資本金1億円以上10億円未満 | ||||||
中小企業 | 資本金2千万円以上1億円未満 |
当ページの日銀短観の設備投資計画は、全産業・製造業・非製造業(サービス業)の大企業・中堅企業・中小企業の全規模合計の推移を掲載しています。
設備投資計画は長期の経営判断がわかる「長期の業況判断指数DI」
日銀短観は上記で紹介した業況判断指数DIが最も注目されますが、当ページで掲載している日銀短観の設備投資計画は、業況判断指数DIより長い経営判断がわかる指標ですので、長期の業況判断指数DIとしても認知されています。長期に業況判断指数DIはどうなるのか、がわかる指標です。日本株の株価との連動性も高いため、注目されています。ただし、設備投資計画は上昇していればいいというわけではなく、「前年の同時期と比べて伸び率が上がっているのか下がっているのか」が重要で、設備投資計画の伸び率が上がっていれば株価上昇要因、伸び率が下がっていれば株価下落要因となります。
設備投資計画は実質金利が大きく影響する!
設備投資計画(全規模)は、日本の実質金利が大きく影響しやすい傾向があります。実質金利が上昇すれば設備投資計画の伸び率は下がりやすく、実質金利が低下すれば設備投資計画の伸び率は上がりやすい傾向が顕著です。つまり、設備投資計画と実質金利は逆相関しやすい傾向がありますので、日本の実質金利も設備投資計画の動向を見るのには重要です。日本の実質金利の推移と解説は、以下のページで掲載しています。
設備投資計画のチャートの見方
当ページで掲載している日銀短観の設備投資計画の各チャートは、以下に掲載している時系列の表のデータをそのままチャート化しています。時系列の表の通り、日銀短観の3月調査・6月調査・9月調査・12月調査のデータを順に掲載していますが、12月調査の後にその年度の「実績」の値も入れています。3月調査・6月調査・9月調査・12月調査のデータは、その調査月ごとの設備投資計画の前年度比の値ですが、その年度の実績はどうだったかの値を最後に入れています。
チャート上に縦にピンク色の線が入っているのが確認できると思いますが、ピンク色の線の箇所がその年度の実績の箇所となっています。つまり、ピンク色の線から次のピンク色の線までで、その年度の設備投資計画の推移と実績がひとまとまりになっているということです。
上の例のチャートの場合、赤色の矢印のピンク色の縦線が2012年度の実績、青色の矢印のピンク色の縦線が2013年度の実績の箇所となります。以下に掲載しているのチャートの欄のチャートは拡大表示ができます。拡大表示してもらえればカーソルの位置のデータが表示されますので、そちらで確認してもらえればわかりやすいと思います。2013年は3月調査で設備投資計画は-3.9%でしたが、6月・9月・12月調査でどんどん伸び、実績は5.6%とそれを上回ったという年でした。実績値は翌年6月調査で公表されます(後に改定される場合があります)。
年度ごとの設備投資計画から実績までの推移がわかりやすいと思いますので、過去の傾向と今後の予測に役立てていただければと思います。
日銀短観の想定為替レートの推移はこちら
日銀短観の大企業製造業の想定為替レートの推移は、以下のページで掲載しています。
法人企業統計の設備投資額の推移はこちら
法人企業統計調査の設備投資額の推移と解説は、以下のページで掲載しています。
チャート(設備投資計画)
設備投資額(含む土地投資額)
設備投資額(含む土地投資額)は、ソフトウェア投資額、研究開発投資額は含まない。
“Fixed Investment including Land Purchasing Expenses” excludes software and R&D investment.
全産業の設備投資額(含む土地投資額)のチャート
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [All industries:Fixed Investment including Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
製造業の設備投資額(含む土地投資額)のチャート
- Chart [Manufacturing:Fixed Investment including Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
非製造業の設備投資額(含む土地投資額)のチャート
- Chart [Nonmanufacturing:Fixed Investment including Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
ソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額)
「ソフトウェア・研究開発含む設備投資(除く土地投資額)」は、2016年まで「ソフトウェア含む設備投資(除く土地投資額)」のデータを反映。
全産業のソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額)のチャート
- Chart [All industries:Software,R&D,and Fixed Investment excluding Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
製造業のソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額)のチャート
- Chart [Manufacturing:Software,R&D,and Fixed Investment excluding Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
非製造業のソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額)のチャート
- Chart [Nonmanufacturing:Software,R&D,and Fixed Investment excluding Land Purchasing Expenses(year-to-year % change)]
[速報] 最新データ|設備投資計画の時系列(historical data)
- 全産業A:全産業の設備投資額(含む土地投資額)
- 製造業A:製造業の設備投資額(含む土地投資額)
- 非製造業A:非製造業の設備投資額(含む土地投資額)
- 全産業B:全産業の設備投資額(ソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額))
- 製造業B:製造業の設備投資額(ソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額))
- 非製造業B:非製造業の設備投資額(ソフトウェア・研究開発を含む設備投資額(除く土地投資額))
日付 | 全産業A | 製造業A | 非製造業A | 全産業B | 製造業B | 非製造業B |
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