日銀短観の業況判断指数DIの概要
日銀短観の業況判断指数DIは、日本の企業経営者の最新の景気判断(業況)が反映される指標です。株価への影響も大きいため注目度が高い指標です。
- 当ページは、日銀短観(業況判断指数DI)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「日銀短観(企業短期経済観測調査)とは」 - Source:BOJ(Bank of Japan)日本銀行
- 大企業製造業業況判断指数DI(最近/先行)の推移を掲載しています。
- TANKAN(BOJ/Bank of Japan) historical data&chart
日銀短観とは?
日銀短観(読み方:にちぎんたんかん|英語:TANKAN)とは、日本銀行が四半期ごとに公表している、3,6,9,12月に行う企業への業況調査(アンケート調査)です。正式には「全国企業短期経済観測調査」といいます。日銀短観は、海外では「TANKAN(タンカン)」と呼ばれており、世界的にも注目度が高い指標となっています。日銀短観は、統計法(平成19年法律第53号)に基づいて日本銀行が行う統計調査で、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に資することを目的としています。
統計理論に基づいて母集団の中から標本(調査対象企業)を抽出し、調査を行う標本調査で、目標母集団(標本調査が目標とする母集団)は、全国の資本金2000万円以上の民間企業(「金融機関」および「経営コンサルタント業,純粋持株会社」を除く)です。 調査母集団は、総務省の「事業所母集団データベース」をベースとした、全国の資本金2000万円以上の民間企業(「金融機関」および「経営コンサルタント業,純粋持株会社」を除く)です。ただし、学術・開発研究機関、医療業など、営利性があまり強くなく、景気動向との連関が弱いとみられる業種は、調査の非対象業種として目標母集団および調査母集団から除外されます。 調査対象企業は、統計精度等に関し一定の基準(売上高の標準誤差率が、基準の範囲<製造業3%、非製造業5%>内に収まっていること等)を設け、層化抽出により調査母集団の中から抽出されます。抽出された企業に対しては、予め調査協力の可否を確認し、事前に調査協力の承諾を得られた企業のみを調査対象企業としています。調査対象企業数および統計精度は、各調査回の公表資料に掲載されます。
調査企業の見直し
調査対象企業は、原則として2,3年ごとに見直されます。また、この見直しを除いて、基本的に調査対象企業は固定されていますが、倒産や合併等による調査対象企業の減少に伴う統計精度の低下を防ぐため、定期的(原則として年1回)に統計精度のチェックを行い、統計精度が低下している場合には調査対象企業を追加することになっています。
日銀短観の公表日(発表日)
日銀短観は毎年4月初、7月初、10月初、12月央に、それぞれ3月、6月、9月、12月の調査結果を、2日間に分けて公表しています。
公表初日(午前8時50分)は、概要(主要項目の集計結果を掲載した資料)と要旨(「概要」から一部計数を抜粋した資料)が公表されます。公表2日目(午前8時50分)は、調査全容(詳細な計数を収録した資料)が公表されます。
業況判断指数DIとは?
日銀短観では、業況判断指数「DI」が算出・公表されています。DI(英語:Diffusion Index)とは、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの各種判断を指数化したものです。簡単にいうと、企業の好況感比率です。
業況判断指数DIの計算方法
業況調査では、企業の収益を中心とした業況について「良い・さほど良くない・悪い」の3つの選択肢が用意されています。この選択肢毎の回答社数を単純集計し、全回答社数に対する回答社数構成百分比を算出してから以下の式で算出されてます。
例えば、100社(全回答社数)の中で、「良い」と回答した企業が20社あり(回答者数構成百分比は20%となる)、「悪い」と回答した企業が25社あれば(回答者数構成百分比は25%となる)、「20%-25%」で、DIは「-5%ポイント」となります。
なぜDIは注目度が高い?(時系列の見方)
このDIは、景気を判断する指標として注目度が高いです。というのも、日銀短観の業況調査の回収率は常に100%近くありますので、企業経営者の最新の業況が反映されていると捉えられているためです。また、日銀短観は現在の業況が良いのか悪いのかだけを単刀直入に聞く調査です。良いと答えた企業は自社計画より業績が良い状況であり、悪いと答えた企業は自社計画より業績が悪い状況を表します。ゆえに、株価への影響も高い指標となっています。
当ページでは、最も注目度が高い大企業製造業のDIの推移を掲載しています。大企業製造業のDIは、日本企業の景況感(業況感)の現実的な数値として捉えられています。DIは「最近」と「先行」が公表されています。「最近」は企業の足元の動向が数値として表れており、「先行」は先行きの見通しが数値として表れています。
見方は、例えば下の表の「2019年9月」の欄が「5/2」となっていますが、前の数値の”5”が「最近」、後の数値の”2”が「先行」を示しています。
業況判断指数DIの今後の見通しがわかる!日銀短観の設備投資計画を見よう!
日銀短観の業況判断指数DIとともに公表される国内企業の設備投資計画は、業況判断指数DIより長期の経営判断が反映される指標です。先行き長期的に業況判断指数DIはどうなるのか?業況判断指数DIとともに設備投資計画も見ておきましょう!日銀短観の設備投資計画の解説と推移は、以下のページで掲載しています。
日銀短観の想定為替レートの推移はこちら
日銀短観の大企業製造業の想定為替レートの推移は、以下のページで掲載しています。
チャート(日銀短観・業況判断指数DI)
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [TANKAN(BOJ/Bank of Japan)]
[速報] 最新データ|日銀短観の業況判断指数DIの時系列(historical data)
日付 | 最近 | 先行 |
---|