中国の外貨準備高の概要
- 当ページは、中国の外貨準備高の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「外貨準備・外貨準備高とは」 - Source:中国人民銀行(The People’s Bank of China)
- 単位:兆ドル
- 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は上書きして掲載しています。
- foreign exchange reserves(china) historical data&chart
外貨準備とは?
外貨準備(がいかじゅんび|英語:foreign exchange reserves)とは、政府または中央銀行などの通貨当局が、通貨危機などで他国に対する借金(対外債務)の返済や輸入代金の支払いが困難になった場合、急激な為替相場の変動に際して為替介入するために保有している流動性の高い準備資産(外貨建ての資産)です。
外貨準備の内訳
外貨準備の内訳は以下。
- 外貨
- 外国債券
- 外貨建て預金
- IMFリザーブポジション
- SDR(特別引出権)
- 金(きん)
- その他
外貨準備高とは?
外貨準備高(がいかじゅんびだか)とは、外貨準備の残高です。つまり外貨準備の量です。
外貨準備高はどれぐらい必要?適正水準・目安
外貨準備は輸入額の3カ月以上、短期債務残高の1年分程度がベンチマークとされています。また、各国の外貨準備高の適正水準はIMF(国際通貨基金)が試算・公表しています。
世界の外貨準備高ランキング
世界一の外貨準備高は中国
- 1位 中国
- 2位 日本
- 3位 EU
- 4位 スイス
- 5位 サウジアラビア
中国の外貨準備高は、金額で3兆ドル以上と世界一の規模です。2位の日本(1.2兆ドル)の倍以上あります。EUとスイスは8000億ドル程度、サウジアラビアは5000億程度と続きます。
中国の外貨準備高は適正か?
外貨準備高の規制
チャイナショック・人民元ショックという苦い経験をした中国は2016年以降、外貨準備高を3兆ドルを維持するよう規制しています。3兆ドルを維持していれば自国通貨「人民元」の管理ができるとの見方があります。
チャイナショック・人民元ショックの解説はこちら
チャイナショックや人民元ショックの解説は、以下のページを参照してください。
IMFの試算では中国の外貨準備高は「適正以下」
IMFは各国の外貨準備の適正金額を試算していますが、IMFは中国の外貨準備高は3.6兆ドル以上必要と試算しており、3兆ドルは適正水準以下であると指摘しています。
IMFは、
- 輸出額
- マネーサプライ
- 短期債務
- その他債務
から適正な外貨準備高を試算しており(公式はIMFが公表しています)、マネーサプライの比重を高く設定しています。これは、中国の場合は中国の国民が保有する人民元建ての預金が外貨に転換されて海外に流出してしまうリスクがあるためです。よって、マネーサプライが増えるとそれに伴って必要な外貨準備高が必要だとしています。経済成長すればマネーサプライは増えますが、それに伴って外貨準備高も増やす必要があるとしています。
外貨準備高が不足すれば人民元安?
外貨準備高の不足は、人民元安の要因となります。というのも、中国は2016年以降、外貨準備高を3兆ドル維持するよう規制しており。これをキープしていれば数千億程度の経常赤字(経常収支の赤字)であれば外貨準備の減少も限定的で人民元をコントロールすることができるとの見方が多いですが、経常赤字が急激に進んだ場合は外貨準備が減って人民元をコントロールできなくなるためです。
為替介入と外貨準備高
例えば人民元安が急激に進んだ場合、人民元安を食い止めるために中国当局は為替介入しますが、為替介入をすれば外貨準備高は減ります。そうなると、今度は外貨準備は十分にあるのか?という懸念でさらに人民元安が進む可能性があるので注意が必要です。人民元は規制が多く不透明が部分が多いです。中国は人民元を国際化するよう努力していますが、まだ国際的な信認は得られていない所ですので、外貨準備高を上げ、規制や通貨への透明性を上げる必要があると考えられます。
トルコの外貨準備高と外貨資産
トルコの外貨準備高と外貨資産の推移は、以下のページで掲載しています。
日本の外貨準備高の推移はこちら
日本の外貨準備高の推移は、以下のページに掲載しています。
チャート(中国の外貨準備高)
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- チャートは外貨準備高3兆ドルラインに黒色の点線を引いています。
- Chart [Foreign exchange reserves(china)-Monthly]
[速報] 最新データ|中国の外貨準備高の時系列(historical data)
日付 | 外貨準備高(中国) |
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