
超過CAPE利回り(ECY)の最新データを速報で掲載しています。
超過CAPE利回り(ECY)の現在と過去のすべてのデータと、米国株(S&P500)と米国の景気後退期間との比較チャートも掲載しています。
超過CAPE利回りはノーベル経済学賞受賞者ロバートシラー氏が開発した指標で、米国株は米国債と比較して割高か?割安か?を見ることができる指標です。ロバートシラー氏はCAPEレシオ(シラーPER)を考案した人で有名ですが、CAPEレシオをベースとした株式益利回りと米国債の実質利回りから算出される超過CAPE利回りは、今は株式が魅力的か国債が魅力的かがわかる指標となっています。

AIによる超過CAPE利回り(ECY)の重要度評価
超過CAPE利回り(ECY)は、株式市場の割安感やリスクプレミアムを評価するのに有用。特に、株式と債券のどちらを選択すべきかを判断する際に効果的。債券利回りが経済状況や金融政策を反映して動くため、ECYは市場のバリュエーションだけでなく、マクロ経済の動向も考慮した総合的な評価を提供する。ECYが拡大すると株式市場が相対的に魅力的であることを示唆し、縮小すると注意が必要となります。ただし、絶対的な水準よりも変化率に注目する必要があるため、解釈には慎重さが求められる。債券利回りの急激な変動によりECYが変化しやすいため、株式市場の動向を単独で把握する指標としては限界がある。特に、低金利環境ではECYが割安感を過剰に示す可能性がある。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(超過CAPE利回り)
[月次] 超過CAPE利回りの長期チャート

[月次] 超過CAPE利回りとS&P500の長期チャート(米国の景気後退期間と比較)

- Chart [ECY:Excess CAPE Yield-Monthly]
- チャートは超過CAPE利回りの過去60年平均の3.5%ラインに緑色の点線を引いています。
- 月次チャートは月初のデータを反映しています。
- 米国の景気後退期間との比較チャートにしています。灰色の囲みの期間が米国の景気後退期間です。米国の景気後退期間の推移と解説は、以下のページで掲載しています。
CAPEレシオの解説と推移はこちら
CAPEレシオ(シラーPER)の解説と推移(チャートと時系列)は、以下のページで掲載しています。
[速報] 最新データ|超過CAPE利回りの時系列(historical data)
日付 | 超過CAPE利回り |
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超過CAPE利回りとは?
超過CAPE利回り(読み方:ちょうかけいぷりまわり|英語:ECY:Excess CAPE Yield)とは、「過剰CAPE利回り」とも訳される、2013年にノーベル経済学賞を受賞したエコノミストのロバートシラー氏が考案したCAPEレシオ(シラーPER)の逆数からリスクフリーレート(無リスク利子率・安全資産利子率)を差し引いて算出される指標です。
リスクフリーレートとは?
リスクフリーレートとは、無リスク資産(リスクがない証券)から得られる利回りのことです。無リスク資産から得られる収益率を意味します。リスクがない証券はありませんので、通常「リスクフリーレート」と言う場合は、証券の中でもリスクが少なく安全資産として認知されている国債の金利を指すことが多いです。
超過CAPE利回りの計算式
超過CAPE利回りで何がわかる?わかりやすく簡単に解説
CAPEレシオは、過去10年間の物価と季節要因に合わせて調整されたPER(株価収益率)です。株価が割高か割安か、つまり過大評価されているか過小評価されているかを測る指標です。超過CAPE利回りは、CAPEレシオの逆数からリスクフリーレートを差し引いて算出、つまり、CAPEレシオ(シラーPER)をベースとした株式益利回りと10年物の国債実質利回り(実質金利)のイールドスプレッド(利回り差)です。
イールドスプレッドの解説は以下のページを参照してください。

米国の実質金利は、以下のページで掲載しています。

超過CAPE利回りは、株式を評価する際の割引率として一般的に使用される金利が株価に重要な影響を与える可能性があることから考案された指標です。金利が下がって割引率が低くなると株価があがってCAPEレシオが押し上げられる傾向がありますので、この効果をキャプチャするために考案されました。超過CAPE利回りの数値は、株が国債に対して支払うマージンを示していますので、超過CAPE利回りが高いほど株は国債より魅力的であることを示します。この超過CAPE利回りは、実際の超過リターンと類似する傾向があります。
リスクプレミアムと似た指標
超過CAPE利回りは、株式益利回りから10年国債実質利回りを差し引いて算出されますので、リスクプレミアムと似た指標です。米国のリスクプレミアムの推移と解説は以下のページで掲載しています。

超過CAPE利回りの水準(割高・割安の見方)
当ページでは、S&P500のCAPEレシオと米国10年国債実質利回りから算出される超過CAPE利回りの推移を掲載しています。この超過CAPE利回りを見れば、米国株は米国債と比較して割高か割安かを見ることができます。
米国株の株価が高くなると、株式から得られるリターンは国債から得られるリターンよりも低くなる傾向がありますので、
- 超過CAPE利回りが高いほど株価は割安で、投資家にとって株式が魅力的になる
- 超過CAPE利回りが低いほど株価は割高で、投資家にとって国債が魅力的になる
と見る指標です。
例えば、一般的に見られているPER(株価収益率)が割高な水準であったとしても、超過CAPE利回りが高ければ割高ではない、株式は過大評価されていないと見ることができますし、逆の場合も然りです。
超過CAPE利回りの過去60年の平均は約3.5%です。
- 当ページは、超過CAPE利回りの解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- S&P500(SPX)の超過CAPE利回りを掲載しています。
- 単位:%
- 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は改定値を上書きして掲載しています。
- ECY:Excess CAPE Yield/S&P500(SPX/Standard & Poor’s 500 Stock Index) historical data&chart