
日本の期待インフレ率(予測される物価上昇率)の推移です。金融政策や為替動向を左右するため注目度が高い指標です。

AIによる日本の期待インフレ率の重要度評価
日本銀行は物価安定(インフレ率2%)を政策目標に掲げており、期待インフレ率はその進捗を測る重要な指標。金融政策の効果を測定し、市場や消費者の将来の物価見通しを反映するため、非常に重要。期待インフレ率が上昇すると、名目賃金や消費、企業の価格設定に影響を及ぼし、経済成長や企業収益に波及効果をもたらす。期待インフレ率は実質金利に直接影響を与えるため、投資や資産配分の判断材料となる。特に、日本の低金利環境では、実質金利がマイナス域に留まるかどうかが重要視される。一方、期待インフレ率は市場参加者の主観的な予想や短期的な価格変動に影響されるため、精度に限界がある。また、日本特有の政策要因により、純粋な市場の期待とは異なる場合がある。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(日本の期待インフレ率)
[日次] 日本の期待インフレ率のチャート
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [Brake Even Inflation rate(japan)-Daily]
米国(アメリカ)の期待インフレ率の推移はこちら
セントルイス連銀公表の米国(アメリカ)の期待インフレ率は、以下のページで掲載しています。
[速報] 最新データ|日本の期待インフレ率の時系列(historical data)
日付 | 期待インフレ率(BEI) |
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期待インフレ率とは?(簡単にわかりやすく解説)
期待インフレ率(きたいいんふれりつ)とは、「予想インフレ率」とも呼ばれる、市場や企業、一般消費者が予測する将来の物価上昇率です。実際のインフレ率の先行指標として扱われることが多く、中央銀行の金融政策にも影響するため、注目度が非常に高いです。
BEIとは?(ブレークイーブンインフレ率とは?)
期待インフレ率を示す指標に「ブレークイーブンインフレ率(BEI:Break Even Inflation rate)」があります。通常「BEI」と呼ばれています。ブレークイーブンインフレ率(BEI)は、物価連動国債(インフレ連動国債)と利付国債の金利差から市場が予測した将来の物価上昇率です。このブレークイーブンインフレ率(BEI)は、実際のインフレ率との連動性が高く注目度が非常に高いです。ブレークイーブンインフレ率(BEI)を「期待インフレ率」ということもありますので、期待インフレ率を確認する場合、一般的にはブレークイーブンインフレ率(BEI)が見られます。ゆえに、当ページはブレークイーブンインフレ率(BEI)の推移を掲載しています。
期待インフレ率と円高・円安の関係(その見方を解説)
日本円(円)の予想実質金利は以下の計算式で表されます。
そのため、期待インフレ率が低下すれば、予想実質金利が押し上げられて円高圧力が高まりやすくなります。逆に、期待インフレ率が上昇すれば、予想実質金利が押し下げられて円安圧力が高まりやすくなります。円相場はこの傾向が強いです(そうならない場合ももちろんあります)。
円インデックス(円指数)の推移はこちら
日本円の強弱は、円インデックス(円指数)で確認できます。円インデックスの推移は以下のページで掲載しています。

今後の期待インフレ率(BEI)を予測する方法ー消費者物価指数CPIと日銀の企業物価見通しー
今後の期待インフレ率を予測するには「消費者物価指数(CPI)」と「企業の物価見通し」を用います。「企業の物価見通し」は日銀の日銀短観で公表されています。日本の企業は足許の物価で先々のインフレがどうかで期待をみる適合的な期待形成が強く働くので、足許の物価動向が期待インフレ率に大きく影響しやすく、消費者物価指数と企業の物価見通しを確認して、今後の期待インフレ率の上下を予測するのが一般的です。
- 当ページは、日本の期待インフレ率(BEI)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「期待インフレ率とは」
「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)とは」
「フィッシャー効果とは(フィッシャー方程式について)」 - Source:日本相互証券株式会社
- 期待インフレ率:物価連動国債(インフレ連動国債)と利付国債(10年)の金利差を基に算出。
- 期待インフレ率は「予想インフレ率」「予想物価上昇率」とも呼ばれています。
- 単位:%
- Brake Even Inflation rate(japan) historical data&chart