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水価格(ナスダック・ヴェレス・カリフォルニア水指数)

水価格の概要

ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数

日本では世界的な水不足への危機感が薄いですが、地球の温暖化や人口増によって2025年までに世界の2/3の人口が水不足、2030年には必要な水の4割が不足する見込み(2030年問題)です。地球に水はたくさんありますが使える水は限りがありますので、水の価格および水先物取引は注目が集まっています。水関連ビジネスも拡大が見込まれていることから水価格の代表的指数「ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数」の動向はチェックしておきましょう。日本の水関連銘柄も記しておきますので参考にしてください。

  • 当ページは、水価格(ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数)の解説と推移(チャートと時系列)、CMEの水先物の解説を掲載したページです。
  • Source:Nasdaq Global indexes,CME(Chicago Mercantile Exchange)
  • ティッカーシンボル:NQH2O
  • Nasdaq Veles California Water Index historical data&chart

水の基礎知識

水はすべての生き物が生きていくために欠かせない資源です。水は地球の表面の約71%を覆っており、地球上には3億2,600万兆ガロンもの水が存在します。

しかし、地球上の水の96.5%は海洋にあります。地球上の淡水はわずか3.5%で、その水の69%は氷河や氷床に閉じ込められていて30%は地下に存在しており、抽出には費用がかかります。つまり、世界の農業、工業、住宅の水需要のほとんどを満たすことができ容易に利用できる水はわずか1% (1億1,400 万ガロン) だけです。

水の消費量

米国は水の消費量で中国に次いで世界第2位で、一人当たり消費量では第1位です。米国では1日に約 3,220億ガロンの水を使用すると推定されています。カリフォルニア州は全米で3番目に面積が大きく、人口では最大の州です。水の使用量は第1位で、米国の1日あたりの消費量の約9%を占めています。

ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数とは?

ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数(英語:Nasdaq Veles California Water Index|以下”NQH2O”と表記)とは、水専門金融業者ヴェレス(Veles)が算出しナスダックが公表している、農家や企業などがカリフォルニア州で売買している水の使用権に関する価格を加重平均して算出されている水量約123万リットル当たりの価格を示す指数です。簡単にいうと、カリフォルニア州の水のスポット価格ベンチマークとする指数です。水の価格には水源での水の商品価値を反映しており、輸送や損失に関連する追加費用は含まれていません。カリフォルニアで最大かつ最も活発に取引されている5つの市場から集約した価格で、水取引の一般的な市場価格を示しています。

カリフォルニア州の水取引市場は全米最大の市場!

カリフォルニア州の水取引市場は年間10億ドル規模の市場で全米で最大、米国全体の半分強を占める市場となっており、NQH2Oはこれを対象としている指数です。

水価格の公表日(発表日)は、いつ?

NQH2O(ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数)は、毎週水曜日に1週間分の取引データが集計され更新されます。

NQH2Oを取引するには?

NQH2Oは、CME(シカゴマーカンタイル取引所)の水先物を通じて取引することができますので、以下でシカゴマーカンタイル取引所の水先物について説明します。

水先物が上場!シカゴマーカンタイル取引所(CME)

シカゴマーカンタイル取引所(CME)は2020年12月、世界で初となる水先物上場しました。CMEの水先物は「NQH2O(ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数)」を原資産とした先物ですので、NQH2OはこのCMEの水先物を通じて取引することができます。CMEの水先物の上場は気候変動などによる水不足の深刻化に着目して農家や産業界の取引需要を見込んでいますが。水の需給は地域差があり法規制も複雑であることから、先物取引と機能するか注目されています。

先物のわかりやすい解説は、以下の日経平均先物のページに記載していますので参考にしてください。

日経平均先物(日経225先物)
日経平均先物(日経225先物)のリアルタイムのチャートです(速報)。日経平均先物とは?1からわかりやすく解説。大取・CME・SGX日経平均先物の違いやSQ、取引時間、限月や買い建て・売り建ての意味もわかりやすく解説。

水不足の深刻化・2030年問題とは?

CMEは水不足の深刻化が市場の成長を後押しすると推察しており、地球の温暖化や人口増によって2025年までに世界の2/3の人口が水不足になると予想しています(2020年12月時点)。また、”2030年問題”という、2030年に必要な水の4割が不足するとの見込みもあります。地球には水に覆われていますが、実際に使える水の量は限られています。地球の温暖化や異常気象、過度な地下水のくみ上げなどによって水の供給が減少し、世界人口の増加や工業化などによって水の需要は拡大すると見られています。また、世界の水ビジネスは2030年にかけて右肩上がりで拡大すると見込まれているため、CMEは先物を上場することによって水の将来価格がわかりやすくなれば、ヘッジ目的で農家や企業の需要が見込まれ、投資目的の取引も活性化すると期待しています。一方、水の先物取引はカリフォルニア州の一部地域でしか利用価値がなく、中西部の農家には役立たないので利用しないという声もあります。

水先物の概要

水先物の取引単位

CMEの水先物の取引単位は、NQH2O(ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数)に10を乗じた10エーカーフィート分の価格(米ドル)となっています。

水先物の限月(決済日・期日)

水先物の限月(先物の決済日・期日のこと)は四半期ごと、3月・6月・9月・12月と最も近い2つの連続した月です。

水先物の最終決済日と最終取引日は、いつ?

水先物の最終決済日は、各限月の第3水曜日。それ以外の場合は翌営業日。最終取引日は最終決済日の前営業日。

水先物の最終決済価格

最終決済価格は最終決済日の終値(NQH2O)、0.01ドル単位で四捨五入されます。現物受け渡しはなく、現金決済となっています。

エーカーフィートとは?

1エーカーフィートは、25メートルプールの2倍強の容量(43,560平方フィート)です。

水価格は、どんな時に上昇・低下しやすい?水市場の特徴は?

水の価格は干ばつなど水不足の時に上昇しやすく、雨量が多い時は下落しやすい傾向があります。水市場は従来、農業や都市での需要に向けた取引が中心でした。ただ、近年はエネルギー関連や不動産開発の企業、および投資ファンドの参加が増えたため、市場が活性化しています。一方、水は価格が安いため、運搬コストに見合わず地域の価格差も大きいことから原油など他のコモディティのような市場にはならないとの声もあります。さらに、米国では水の所有権に関しての法規制が地域にによって異なり、東部では水源に隣接する不動産所有者が水の使用権を持つ法規制がある一方、西部では最初に水を使った人に水利用の権利を持つため、法規制が混在しており、水市場の拡大や水先物の普及を疑問視する声も多いです。

日本の水関連銘柄

日本の主な水関連銘柄は以下。

  • JFEホールディングス
  • クボタ
  • 日立製作所
  • 月島機械
  • 明電舎
  • メタウォーター
  • 東レ
  • 旭化成
  • クラレ
  • オルガノ
  • 栗田工業
  • 日東電工

チャート(ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数)

[週次] ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数のチャート

水先物価格のチャート
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  • Chart [Nasdaq Veles California Water Index-Weekly]

[速報] 最新データ|水指数の時系列(historical data)

水指数:ナスダックヴェレスカリフォルニア水指数

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