
日本国債の信用格付けの最新データとチャートです。主要格付け機関のS&P、ムーディーズ、フィッチの日本国債の信用格付けの過去から現在までの推移をチャートで掲載しています。

AIによる日本国債の信用格付けの重要度評価
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
[最新データ] 日本国債の信用格付け(レーティング)
| 格付け機関 | Rating | 見通し |
|---|---|---|
| S&P | A+ | 安定 |
| ムーディーズ | A1 | 安定 |
| フィッチ | A | 安定 |
チャート(日本国債の信用格付け)
日本国債の信用格付けのチャート
S&P・ムーディーズ・フィッチの日本国債の信用格付けの推移を示したチャートです。
S&Pの日本国債の信用格付けのチャート
S&P(スタンダード&プアーズ)の日本国債の信用格付けの推移を示したチャートです。
ムーディーズの日本国債の信用格付けのチャート
ムーディーズの日本国債の信用格付けの推移を示したチャートです。
フィッチの日本国債の信用格付けのチャート
フィッチの日本国債の信用格付けの推移を示したチャートです。
S&P・ムーディーズ・フィッチを表示中
Chart [Japan Credit Rating]
- スマホはチャート画像タップで拡大表示します。
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- 毎月末にデータ更新。
日本国債の信用格付けのチャートの見方
| 区分 | 数値(Y軸) | S&P | ムーティーズ | フィッチ |
| 最上位投資適格(プライム級) | 10 | AAA | Aaa | AAA |
| 高格付け(上位投資適格) | 9 | AA+ | Aa1 | AA+ |
| 8 | AA | Aa2 | AA | |
| 7 | AA- | Aa3 | AA- | |
| 中上位投資適格 | 6 | A+ | A1 | A+ |
| 5 | A | A2 | A | |
| 4 | A- | A3 | A- | |
| 下位投資適格 | 3 | BBB+ | Baa1 | BBB+ |
| 2 | BBB | Baa2 | BBB | |
| 1 | BBB- | Baa3 | BBB- |
各格付け機関(S&P、ムーディーズ、フィッチ)は、独自の尺度で日本国債の信用リスクを評価しています。上記の表は、各格付け機関の信用格付けの分類を表にしたもので、それぞれレーティングごとに数値を付けています。
例えば、S&Pの「AAA」、ムーディーズの「Aaa」、フィッチの「AAA」は、それぞれ”最上位投資適格(プライム級)”に相当します。”最上位投資適格(プライム級)”とは、金融債務を履行する債務者の能力が極めて高く、最上位の個別債務格付けに分類されているものです。当ページではこれに「10」の数値を付けています(以下、レーティングごとに数値を付けています)。
各格付け機関はそれぞれ信用格付けの分類は違いますが、それぞれ数値を付けてチャート化していますので、各格付け機関の信用格付けのこれまでの推移を同じ基準で比較して見れるようにしています。
デフォルトで表示されているチャートは、S&Pとムーディーズとフィッチの日本国債の信用格付け推移を全て表示していますが、少し見にくいと思いますので、チャート上部のタブで個別チャートを表示させていただくと見やすいと思います。
日本国債の信用格付けの関連指標
米国債の信用格付け
日本の国債利回り
国債入札(日本)
日本国債の信用格付けの解説
信用格付けとは?国債格付けの基礎知識
信用格付け(Credit Rating)は、債券を発行する主体(政府、企業など)が契約通り利払い・返済できるかどうかを、格付け機関が定性的・定量的に評価し、等級を与える仕組みです。
特に国債(ソブリン債)の格付けは国の信用力を反映し、借入コスト(利回り)や資金調達条件に直結します。
格付け会社の主なものとして、S&P(Standard & Poor’s)、ムーディーズ(Moody’s Investors Service)、フィッチ(Fitch Ratings) が世界三大格付け機関と呼ばれます。これらはそれぞれスケールや調査手法が異なりますが、債務水準、財政健全性、経済成長性、通貨・為替リスク、政治・制度リスクなど多角的に評価しています。
S&P・ムーディーズ・フィッチによる日本国債格付けの変遷
当ページでは、日本国債(ソブリン債)について S&P/ムーディーズ/フィッチによる歴史的格付けをチャートで可視化しています。チャートでは、以下の点を重視しています。
- 縦軸:格付けを数字化(例:AAA=10、AA+=9…BBB−=1)
- 横軸:時間(月次または主要な変更年月)
- 各社の線色は、各機関のブランドカラーまたは識別性の高い配色を使用しており、「投資適格格付け区分」を区切り線で示し、階層構造が直感的に理解できるようにしています。
日本国債格付けのチャートで確認できる主な特徴
- チャートに表示していませんが、1950〜1980年代には主要格付け機関は日本国債をAAA水準で評価
- 1990年代末〜2000年代以降、日本の財政赤字拡大、債務残高拡大、人口構造の悪化などを背景に、各社は格下げを実行
- 特に 1998年や 2001年の格下げアクションが複数社で見られるなど、信用見直しが集中した時期
- 最近の傾向としては、長期間にわたり“高格付けながら一定の下向き圧力”が継続
たとえば、SUERFの論文によれば、パンデミック以降の日本国債格付け見直し可能性について警戒感が示されています。また、European Stability Mechanismの報告には、「1997年以前はAAA格付けが維持されていたが、1998年以降多くの格付け機関が日本を引き下げた歴史」が記述されています。
格付け推移から読み解くリスクとトレンド
格付けチャートを読み解くと、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 信用余裕の低下
格付けが引き下げられたタイミングとその後の停滞期は、国内外の投資家に対して日本国債の信用余裕が後退している印象を与えます。 - 見通し(Outlook)修正の重要性
実際の格付け変更だけでなく、見通しが “Negative” → “Stable” に戻るなどの動きも、投資心理に影響します。たとえば、S&Pは2020年に日本国債の見通しを “Positive” から “Stable” に変更しました。 - 順応性/耐性の評価材料
財政再建策、構造改革、成長戦略・金融政策・為替政策の変化が、次の格付け判断材料になります。 - 市場との連動性
信用格付けの変化は債券利回り、国債市場スプレッド、為替変動との連動性を持ちます。「〇年格下げ → 利回り上昇 → 財務負担増」。
まとめと今後の見通し
チャートと解説を通じて、S&P/ムーディーズ/フィッチが日本国債をどう評価してきたかを視覚的に比較できます。格付けは未来を予言するものではありませんが、信用環境や債務持続性を市場に伝える指標として有効です。
2020年代後半〜2030年代に向けては、債務残高水準、成長率回復、税制改革・社会保障改革の進捗、制度信認維持力などが格付けの分岐点になり得ます。
- 当ページは、日本国債の信用格付けの推移と解説を掲載したページです。
- Source:Standard & Poor’s,Moody’s Investors Service,Fitch Ratings
- Japan Credit Rating historical data


