米国(アメリカ)の潜在GDPの最新データを速報で掲載しています。潜在GDPは「経済の最大の持続可能な産出量」と言われるその国の供給力を表した指標です。
AIによる米国の潜在GDPの重要度評価
潜在GDPは経済がインフレ圧力を引き起こすことなく達成できる最大生産量を示すため、経済政策の基盤となる。短期的な変動に左右されず、経済の持続可能な成長性を分析するために不可欠。FRB(連邦準備制度理事会)をはじめとする政策立案者は、この指標を基にインフレや景気後退の兆候を評価する。一方、潜在GDPの推定には前提条件やモデルが必要であり、また、中長期的な分析に有用だが、短期的な投資判断や市場動向への影響力は限定的。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(潜在GDP)
米国の潜在GDPのチャート
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [US Potential GDP]
米国の潜在成長率の推移はこちら
米国の潜在成長率の推移と解説は、以下のページで掲載しています。
米国の需給ギャップの推移はこちら
米国の需給ギャップは、以下のページで掲載しています。デマンドプルインフレとコストプッシュインフレといったインフレの質の見方の解説も記載していますので参照してください。
[速報] 最新データ|米国の潜在GDPの時系列(historical data)
CBO公表の今後10年間の潜在GDPの予測値も掲載しています。時系列データは、CBO公表とともに最新データに置き換わります。
期間 | 潜在GDP(米国) |
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潜在GDPとは?
潜在GDP(読み方:せんざいじーでぃーぴー|英語:potential GDP)とは、景気循環の影響を均してみた平均的な供給力を表した指標です。
「需要(じゅよう)」と「供給(きょうきゅう)」の解説はこちら
潜在GDPをわかりやすく簡単に解説
潜在GDPは、簡単にいうとその国の供給力を表した指標です。潜在GDPは「経済の最大の持続可能な産出量」とも言われますが、現在の経済の実力通りのもとで発揮できる平均的な供給力を意味します。資本・生産性・労働力を目一杯利用した場合、あるいは過去の平均的な水準まで投入された場合に実現可能な総産出量を意味します。
潜在GDPの計算は推計値?潜在GDPの公表日(発表日)は、いつ?
潜在GDPは客観的なデータとして観察できるものではないため、何らかの方法で推計されています。日本の場合は日本銀行調査統計局が定期的に推計を行っており、米国の場合はCBO(米議会予算局)が推計・公表しています。当ページでは、そのCBO公表の最新の潜在GDP(実質)の推移を掲載しています。データ更新時は、当サイトの”更新情報”のページや公式X(ツイッター)等でお知らせします。推計値は推計手法によって大きく異なる値をとりうるほか、様々な推計誤差が含まれますので十分な幅を持って評価する必要があります(推計手法が見直されれば修正しています)。潜在GDPの公表日は概ね2月と7月ですが、不定期ですので1カ月程度前後する場合があります。
実際のGDPと潜在GDPの違いは?
GDP(国内総生産)は、実際のGDPと潜在GDPがあります。
実際の米国のGDPである「名目GDP」と「実質GDP」は、以下のページで掲載しています。
実際のGDPは実際の需要である現実のGDPです。それに対し、潜在GDPは現在の経済の実力通りのもとで発揮できる平均的な供給力で、その国の供給力を示す指標です。ただし、推計値ですので仮想の供給力を示しています。潜在GDP、つまり供給力は短期的にはあまり変動しない特徴があります。
潜在成長率(潜在GDP伸び率)と潜在GDP
潜在成長率(せんざいせいちょうりつ)とは、潜在GDPの伸び率です。潜在成長率は「潜在GDP伸び率」とも呼ばれています。潜在GDPは、この潜在成長率の推計に用いられるほか、需給ギャップの推計にも用いられます。
需給ギャップと潜在GDP
実際のGDPと潜在GDPの差を表した指標が「需給ギャップ(じゅきゅうぎゃっぷ)」です。
実際のGDPは需要、潜在GDPは供給ですので、需給ギャップは需要と供給のバランスを示した指標です。経済の活動水準を表しており、インフレ圧力の目安となる指標であるため注目度が高いです。需給ギャップを見れば、現在の経済が良い状態なのか悪い状態なのかがわかります。潜在GDP、つまり供給力は短期的に大きく変動するものではないので、需給ギャップは需要の強弱を見る目安となります。
- 当ページは、米国の潜在GDPの推移(チャートと時系列)と解説を掲載したページです。
- Source:米議会予算局(CBO:Congressional Budget Office)
- 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は上書きして掲載しています
- US potential GDP-historical data&chart