
米国のタームプレミアム(期間プレミアム)の最新データを速報で掲載しています(米10年物国債のタームプレミアムを掲載)。
タームプレミアムは、期間のリスクに伴う上乗せの利回りです。タームプレミアムは長期金利の構成要素の一つで、長期金利は予想短期金利の平均とタームプレミアムに分解できます。タームプレミアムの上昇によって長期金利が上昇している場合、リスク認識が高まっていることから株価はこれを嫌がりますので警戒しておく必要があります。
最新データと現状評価
2026年10月8日時点の米国10年タームプレミアム(期間プレミアム)は0.920%です。長期平均は1.425%で、現在値は平均から-0.38σの平均的な水準に位置しています。
タームプレミアムはプラス圏にあり、長期国債を保有することに対して、市場が将来の短期金利見通しに上乗せするリスク補償がプラスとなっています。
前月末から最新時点にかけて、タームプレミアムは上昇する一方、予想短期金利(期待短期金利)は低下しており、長期金利ではリスク補償側の押し上げと、将来の短期金利見通し側の押し下げが併存しています。

AIによるタームプレミアムの重要度評価
タームプレミアムは、投資家が長期国債を保有することによるリスク補償を示す指標。将来の金利変動やインフレリスクに対する不確実性が反映されており、債券市場の動向を分析する上で重要。タームプレミアムは、長期金利の構成要素の一部であり、金利の動きが投資家の期待とリスク認識のどちらに起因するかを解明する手がかりとなる。FRBなどの中央銀行が、長期金利の変動要因を理解するために利用するが、政策決定そのものには直接的に影響しない場合が多い。また、タームプレミアムは直接観測できず、推計モデルに依存する。モデルによる誤差や仮定の妥当性により、正確性が限定される可能性がある。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(タームプレミアム)
米国のタームプレミアム(期間プレミアム)の推移を示したチャートです。当チャートは、標準偏差、長期金利(米国10年国債利回り)、予想短期金利(期待短期金利)、米国10年物価連動国債利回りと比較できるチャートです。タームプレミアムとは、投資家が長期国債を保有する際に、将来の金利変動やインフレなどの不確実性に対して求める追加的なリスク補償です。米国10年国債利回りは「予想短期金利」と「タームプレミアム」に分けて考えることができます。そのため、長期金利の上昇が将来の政策金利見通しによるものなのか、長期債を保有するためのリスク補償の拡大によるものなのかを分析するうえで重要な指標です。標準偏差のチャートでは、タームプレミアムが長期平均からどの程度離れているかを確認できます。長期金利との比較チャートでは、米国10年国債利回りとタームプレミアムの関係を確認できます。予想短期金利との比較チャートでは、長期金利の変動が将来の短期金利見通しによるものなのか、長期債を保有するためのリスク補償の変化によるものなのかを分析できます。タームプレミアムが高いか低いかの目安となるのは「米国10年物価連動国債利回り」ですので比較して見てみましょう。
Chart [Term Premium(U.S.)]
- チャート上部のタブ(ボタン)や凡例、チャート下部の期間ボタンをクリックするとチャートが切り替わります。
- チャートの灰色の囲みの期間が米国の景気後退期(リセッション期)です。米国の景気後退期間の解説と推移は「景気後退期間(米国・アメリカ)」のページを参照してください。
- タームプレミアムは、期間構造モデル(ACMモデル)に基づいた推定値です。これは月に1度の頻度で再推定され、過去の数値は修正されます。当ページでは修正値を上書きして掲載していますので、常に最新のデータが反映されています。
- 米国10年国債利回り・予想短期金利・米国10年物価連動国債利回り(インフレ連動国債利回り)の解説と推移は、以下のページで掲載しています。
[速報] タームプレミアムの時系列(historical data)
| 日付 | タームプレミアム | 前月比 | 前月比% |
|---|---|---|---|
| 2026年10月8日 | 0.919783 | +0.034553 | +3.90% |
| 2026年9月30日 | 0.885230 | +0.125659 | +16.54% |
| 2026年8月31日 | 0.759571 | -0.073857 | -8.86% |
| 2026年7月31日 | 0.833428 | +0.326987 | +64.57% |
| 2026年6月30日 | 0.506441 | -0.154432 | -23.37% |
| 2026年5月29日 | 0.660873 | -0.053809 | -7.53% |
| 2026年4月30日 | 0.714682 | +0.065415 | +10.08% |
| 2026年3月31日 | 0.649267 | +0.057566 | +9.73% |
| 2026年2月27日 | 0.591701 | -0.170694 | -22.39% |
| 2026年1月30日 | 0.762395 | +0.014422 | +1.93% |
| 2025年12月31日 | 0.747973 | +0.169596 | +29.32% |
| 2025年11月28日 | 0.578377 | +0.019370 | +3.47% |
| 2025年10月31日 | 0.559007 | -0.048258 | -7.95% |
| 2025年9月30日 | 0.607265 | -0.161714 | -21.03% |
| 2025年8月29日 | 0.768979 | +0.141980 | +22.64% |
| 2025年7月31日 | 0.626999 | +0.009208 | +1.49% |
| 2025年6月30日 | 0.617791 | -0.115853 | -15.79% |
| 2025年5月30日 | 0.733644 | +0.146206 | +24.89% |
| 2025年4月30日 | 0.587438 | +0.223489 | +61.41% |
| 2025年3月31日 | 0.363949 | +0.109684 | +43.14% |
| 2025年2月28日 | 0.254265 | -0.230344 | -47.53% |
| 2025年1月31日 | 0.484609 | +0.009917 | +2.09% |
| 2024年12月31日 | 0.474692 | +0.399277 | +529.44% |
| 2024年11月29日 | 0.075415 | -0.081231 | -51.86% |
| 2024年10月31日 | 0.156646 | +0.275736 | +231.54% |
| 2024年9月30日 | -0.119090 | +0.015480 | +11.50% |
| 2024年8月30日 | -0.134570 | -0.012430 | -10.18% |
| 2024年7月31日 | -0.122140 | +0.009590 | +7.28% |
| 2024年6月28日 | -0.131730 | -0.129530 | -5887.73% |
| 2024年5月31日 | -0.002200 | +0.040010 | +94.79% |
- NY連銀(ニューヨーク連銀)公表の米10年物国債のタームプレミアムの日次データの更新は不定期ですので、最新データが公表され次第データ更新しています。
タームプレミアムの解説
タームプレミアムとは?その意味
タームプレミアム(英語:Term Premium)とは、期間(ターム)のリスク(不確実性)に伴う報酬(プレミアム)です。日本語では「期間プレミアム」と訳され、タームリスク(期間のリスク)に伴う上乗せの利回りを意味します。タームプレミアムは、リスクプレミアムの一種です。
リスクプレミアムの解説と推移(チャートと時系列)は、以下のページで掲載しています。

タームプレミアムで何がわかる?わかりやすく簡単に解説
例えば長期債(長期の債券)を保有する場合、保有する期間が長いので保有リスクが高くなります。リスクが高い分、利回りが高くなければ投資家は魅力を感じませんので、保有期間分のリスクに伴う利回りが上乗せされます。それがタームプレミアムです。
長期債を購入する場合と、長期債と同じ期間だけ短期債を連続して購入する場合を比べると、長期債を保有した方が短期債を連続して購入するよりも価格の変動リスクや流動性リスクなどのリスクが高くなりますので、その分の利回りが上乗せされます。その上乗せ分がタームプレミアムです。購入する長期債の保有期間リスクに伴う上乗せ利回りです。違う言い方をすれば、長期のタームリスクを取る対価がタームプレミアムです。
タームプレミアムはプラスが普通
タームプレミアムはプラスであることが普通です。長期のタームリスクを取る対価がタームプレミアムですので、期間の長い債券になるほど上乗せ利回りが高くなるのが普通だからです。
タームプレミアムのマイナスは何を意味する?
タームプレミアムはマイナスになることがあります。期間の長い債券を買うのですから、それだけリスクを取る、リスクを取るのですからそれだけのリターンがあって当然です。ゆえに、タームプレミアムはプラスが当たり前で、マイナスは「異常」を意味します。
タームプレミアムがマイナスということは、どういう意味なのでしょうか?
タームプレミアムがマイナスということは「リスクを取ればリターンがマイナスになる」ということです。リスクを取っているのにリターンがマイナスになる状態ですので「異常」です。
なぜマイナスになるのか?その原因
タームプレミアムは何故マイナスになるのでしょうか?
米国のタームプレミアムは米国債(米国の国債)への需給が影響しますので、米国債の購入が集中的に増えればマイナスになることがあります。これまで、タームプレミアムがマイナスとなった大きな要因は量的緩和(QE)です。量的緩和によるカネ余りによって資金が国債に集まった時にタームプレミアムがマイナスになりました。
タームプレイミアムと長期金利の関係
タームプレミアムは、長期金利の構成要素とされています。「予想短期金利(投資家が予想する将来の短期金利)の平均(予想平均短期金利ともいう)」と「タームプレミアム」が長期金利の構成要素とされています。予想短期金利は「期待短期金利」とも呼ばれています。
つまり、長期金利は、予想短期金利の平均とタームプレミアムに分解できるということです。短期金利は中央銀行(米国の場合はFRB)が政策金利によって誘導していますので、予想短期金利は「予想政策金利」あるいは「期待政策金利」とも呼ばれています。
長期金利の構成要素の解説は、各中央銀行がレポートで公表していますので、詳しく知りたい方はそちらを参照してください(日本銀行も公表しています)。
タームプレミアムの上昇要因・下落要因
タームプレミアムは、米国債の買い手が減れば上がり、買い手が増えれば下がります。つまり、米国債の需給が影響します。
FRBの利上げ・利下げ・量的緩和(QE)とタームプレミアムの需給
タームプレミアムは米国債の需給で上下しますが、その大きな要因となりやすいのがFRBの政策金利引き上げ(利上げ)、政策金利引き下げ(利下げ)、量的緩和(QE)などです。それらへの期待によって米国債への需要が高まればタームプレミアムは低下、逆であれば上昇します。もちろん、その他の要因による米国債への需給によっても上下します。例えば、財政赤字が悪化の見通しであればタームプレミアムの上昇要因となりますし、財政悪化が改善の見通しであればタームプレミアムの低下要因となります。
金利は経済を反映する?しない?
一般的に金利の上昇・低下で米国経済の先行きを測ることが多いですが、米国債の需給関係を表すタームプレミアムによって金利は上昇・低下しますので、金利の上昇・低下だけで単純に米国経済の先行きは測ることはできません。
金融緩和・金融引き締めとタームプレミアムの関係
中央銀行が金融緩和を行えば(米国債を買えば)タームプレミアムを低下、あるいはタームプレミアムの上昇を抑え込むことができます。一方、タームプレミアムの上昇は金融環境が引き締まっている(金融引き締め)ことを意味します。タームプレミアムは国債の買い手が減れば上昇します。つまり、FRBが米国債の購入を減額すれば上昇します。タームプレミアムの上昇によって長期金利(名目金利)が上昇している場合、株価はこれを嫌がりますので警戒しておく必要があります。
タームプレミアムの目安
米国債(10年物)のタームプレミアムの目安となるのは、米国の10年物価連動国債利回り(インフレ連動国債利回り)とされています。当ページのチャートはタームプレミアムと10年物価連動国債利回りの比較チャートを掲載しています。
タームプレミアムの水準
タームプレミアムの目安となるのは米国の10年物価連動国債利回りですので、タームプレミアムがそれより高い水準か低い水準かを見る必要があります。また、過去のタームプレミアムの水準と比較して高いか低いかも見る必要があります。
例えば、タームプレミアムが低い水準の場合、タームプレミアムは国債の需給によって上下しますので、タームプレミアムが跳ね上がる可能性が出てきます。その場合、長期債の債券価格が急激に下がる可能性があり、他資産へ大きな影響が出ると考えられます。株価にとっては急落のリスクが高まるため警戒が必要です。
当ページのタームプレミアムについて(NY連銀公表)
当ページで掲載しているタームプレミアムは、米国の金融政策の実務を取り仕切っているNY連銀が公表しているタームプレミアムです。米国のタームプレミアムを見る場合は、通常これを見ます。
NY連銀公表のこのタームプレミアムは、NY連銀のエコノミストであるTobias Adrian、Richard Crump、Emanuel Moenchが5要素の期間構造モデル(ACMモデル)に基づいて算出している推定値です。その分析方法はNY連銀のホームページで公表されていますので、詳しく知りたい方はそちらを参照してください。
タームプレミアムを見る場合の注意点
NY連銀公表のタームプレミアムおよび予想短期金利は、上記の解説の通りACMモデルに基づいた推定値であり、タームプレミアムと予想短期金利で構成される長期金利は、実際の長期金利とは異なります。ACMモデルにおける適合水準ということで、この適合水準(推定値)より高い水準か低い水準かという視点で見るものです。
- 当ページは、米国(アメリカ)のタームプレミアムの解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- Source:Federal Reserve Bank of New York
- NY連銀(ニューヨーク連銀)公表のタームプレミアムを掲載しています。
- 速報値を掲載し、修正があった場合は修正値を上書きして掲載しています。
- 単位:%
- ACMモデル
- Term Premium(us) historical data&chart


