日本の名目GDPと名目GDP成長率(名目経済成長率)の概要
日本の名目GDPは日本の物価とモノの量がどれだけ増えたかを示しており、日本の経済規模を見るための指標です。名目GDP成長率は、日本の経済規模の増加率(伸び率)を示し、名目経済成長率を表す指標です。当ページでは、日経平均株価との比較チャートも掲載しています。
- 当ページは、日本の名目GDPと名目GDPの前期比、名目GDP成長率(名目GDP伸び率・名目経済成長率)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「GDPとは」
「名目GDPと実質GDPの違い」
「GDPと株価とPERの関係」
「経済成長率・潜在成長率とは」 - Source::内閣府(CAO:Cabinet Office)・株式マーケットデータ
- 内閣府公表分の名目GDPを掲載しています。名目GDP成長率は、年率換算して株式マーケットデータが算出しています。
- 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は上書きして掲載しています
- 名目GDP:名目国内総生産(日本)
- Nominal gross domestic product GDP(japan) historical data&chart
GDPとは?わかりやすく解説
GDPとは、「国内総生産(読み方:こくないそうせいさん)」と呼ばれる、国内で1年間に新しくつくり出された生産物やサービスの金額の総和で、生産が増えているかどうかを示す指標です。つまり、国内でつくり出された付加価値の合計です。付加価値というのは、大きくは雇用者の所得と企業の収益に分かれます。よって、名目GDPの動きと企業収益の動きは同じような動きをするのが自然な状態です。GDPの増加率は経済成長率を示します。日本のGDPは内閣府が公表しています。
生産が増えているということは生産されたものが消費されているということですので、消費に対応するために企業は生産を増やします。生産を増やすには設備投資を増やして、従業員も増やして賃金が上がりやすくなります。賃金が上がれば人はお金を使うようになりますので、GDPの伸びは経済が良い状態であることを示しています。つまり景気が改善していることを示しています。ゆえに、GDPは「景気のトータル値」として見られています。
GDPの株価やPERへの影響
GDPの伸びは、経済が良い状態であることを示しています。景気が改善していることを示しますので、GDPが伸びている局面では今後さらに経済状態がよくなると見られますので、株価上昇要因、次期の決算ではEPS(1株当たり利益)が上昇しやすくなる、との思惑からPER(株価収益率)の水準が上がりやすくなります。
名目GDPとは?見方をわかりやすく解説
名目GDP(読み方:めいもくじーでぃーぴー|英語:Nominal gross domestic product)とは、物価を加味したGDPです。物価とモノの量がどれだけ増えたかを示す指標です。名目GDPをわかりやすくいうと、国全体で生み出す付加価値を金額で表した指標です。名目GDPは金額ベースの指標ですので、名目GDPの単位は「円」です。
名目GDPは「物価とモノの量がどれだけ増えたか」ということですので、例として自動車の場合だけで考えると、去年より今年の方が自動車が高い値段で売れ、去年より今年の方が自動車の台数が多く売れていれば名目GDPは上がります。物価も上がって量も上がっている状態です。
これに対して、物価は加味されていないGDPを「実質GDP」といいます。実質GDPは、モノの量がどれだけ増えたかを示す指標です。上記の例でいうと、去年より今年の方が自動車の台数が多く売れていれば実質GDPは上がります
名目GDPをわかりやすく解説
上記の例のように、自動車メーカーの売り上げは「作った車の台数×1台あたりの値段」です。名目GDPは、この売り上げの金額を表した指標です。売り上げの金額が上がっているか下がっているかがわかる指標です。実質GDPは台数がどれだけ増えたかを表した指標です。
株価上昇には名目GDPの上昇が必要!
例のように、名目GDPは売り上げの「金額」、実質GDPは「台数」を表したです。台数が伸びていなくても、値段が上がれば売り上げの金額が上がります。よって、企業の利益が増えたり株価が上昇するには名目GDPの上昇が必要です。実際、当ページで掲載している株価と名目GDPの推移を見てもらえればわかりますが、名目GDPと株価はほぼ連動して動いています。
日本の実質GDPと実質GDP成長率の推移はこちら
日本の実質GDPと実質GDP成長率の推移は、以下のページで掲載しています(名目GDP成長率と実質GDP成長率の違いなど解説付き)。
景気回復には名目GDPが上がる必要があります。
名目GDPと実質GDPの関係
経済が成長していれば物価が上昇しますので(インフレ)、名目GDPの成長率は実質GDPの成長率より高くなります。ただし、この関係が逆転することがあります。つまり、名目GDPの成長率が実質GDPの成長率より低い状態です。これは供給過剰を示しますので、通常はデフレ圧力が強いことを示します。この場合、景気を下押しする要因となります。
実質GDPが伸びているのに名目GDPが伸びない状況というのは、物価の低下が影響していると考えられます。自動車で例えると、自動車の生産台数は増えているものの値下げしているので、売上や利益が伸びていないという状況です。
日本の名目GDP成長率は何を表している?経済成長率について
当ページでは、日本の名目GDP成長率と名目GDPの前期比を掲載しています。名目GDP成長率は日本の経済規模の増加率(伸び率)を表す指標で、日本の名目経済成長率(名目成長率)を示します。前期比の値と名目GDP成長率のデータを中心に見られるのがいいと思います。
名目GDP成長率は年率換算の成長率です。四半期ごとの上昇率を年度の増加率に引き直して算出しています。名目GDP成長率は、その成長率(前期比)を維持した状態で経済が成長した場合、1年間に達成される成長率(伸び率)を意味します。
日本の名目GDPの公表日(発表日)は、いつ?
GDPの公表日(発表日)は以下です。当ページでは、最新のデータを掲載しています(公表日後に最新のデータに上書きして掲載しています)。
- 1-3月期(1次速報):5月
- 1-3月期(2次速報):6月
- 4-6月期(1次速報):8月
- 4-6月期(2次速報):9月
- 7-9月期(1次速報):11月
- 7-9月期(2次速報):12月
- 10-12月期(1次速報):2月
- 10-12月期(2次速報):3月
日本のGDPデフレーターの推移はこちら
名目GDPを実質GDPで割って算出される、日本国内経済全体の物価動向を表す「GDPデフレーター」は、以下のページで掲載しています。
日本の潜在成長率の推移はこちら
日本の潜在成長率の推移は、以下のページで掲載しています(解説付き)。
米国の名目GDPと名目GDP成長率の推移はこちら
米国の名目GDPと名目GDPの前期比、名目GDP成長率の推移は、以下のページで掲載しています。
世界全体の名目GDPと名目GDP成長率の推移はこちら
世界全体の名目GDPと名目GDP成長率の推移は、以下のページに掲載しています。世界銀行の今後の見通しも掲載しています。
チャート(日本の名目GDPと名目GDP成長率)
日本の名目GDPのチャート
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [Nominal gross domestic product GDP(japan)]
日本の名目GDPの前期比のチャート
- Chart [Nominal gross domestic product GDP(japan) QoQ]
日本の名目GDP成長率(名目経済成長率)のチャート
- Chart [Nominal gdp growth rate(japan)]
チャート(日本の名目GDPと株価)
日本の名目GDPと日経平均株価のチャート
- 日経平均株価は四半期平均の値を反映しています。
- Chart [Nominal gross domestic product GDP(japan),NIKKEI225]
[速報] 最新データ|日本の名目GDPと名目GDP成長率の時系列(historical data)
単位:10億円
名目GDP・前期比・名目GDP成長率は、改訂されるごとに速報で過去分も含めて最新データに置き換わります。
期間 | 名目GDP (日本) | 名目GDP (前期比) | 名目GDP成長率 (日本) |
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