投資やトレードの成績を評価するうえで、「最大ドローダウン(Maximum Drawdown)」は非常に重要なリスク指標です。これは「運用中にどれだけ損失が出たかの最大幅」を表し、メンタル面や資金管理にも直結します。当ページで、最大ドローダウンの意味・計算方法・目安となる水準について、わかりやすく解説します。

最大ドローダウンとは何ですか?
A:資産がピークからどれだけ下落したかを示す最大の損失幅のことです。
投資資産が一時的に減る場面はありますが、その中で一番大きな下落幅が「最大ドローダウン(最大 DD)」です。これは「資産がどこまで沈む可能性があるか」を測る、リスク管理の基本指標です。
最大ドローダウンの計算方法は?
A:資産の過去の推移から、ピークから谷までの下落率を求めます。
最大ドローダウン(%) = (ピーク値 − 最低値) ÷ ピーク値 × 100
例
- 資産が100万円 → 一時70万円に下落 → 戻って120万円
→ 最大ドローダウンは30%(=(100−70)/100×100)
回復していても、過去最大の下落幅として記録されます。
最大ドローダウンが大きいと何が問題ですか?
A:資金が減り、メンタルが持たず、回復にも時間がかかることです。
ドローダウンが大きいと…
- 精神的に不安になる
- 途中で損切りしやすくなる
- 資金が減るとロットを張れなくなり、複利効果が損なわれる
つまり、「リスクを大きく取りすぎると利益効率も落ちる」。
最大ドローダウンの実用的な目安となる水準はどれくらいですか?
A:一般的な目安は以下の通りです。
| 最大ドローダウン | 評価 | 解説 |
|---|---|---|
| 0〜10% | 低リスク | 極めて安定した戦略。プロップファンドやAIアルゴに多い。 |
| 10〜20% | 実用的な範囲 | リスクを抑えつつ利益も狙える。一般的な戦略の理想的水準。 |
| 20〜30% | 許容ギリギリ | ボラティリティが高い戦略やレバレッジ使用時に見られる。資金管理必須。 |
| 30〜50% | ハイリスク | 強いリターンを狙う代わりに大きなドローダウンを覚悟する必要がある。 |
| 50%以上 | 危険水準 | 実質退場の可能性あり。レバレッジ過多か不安定な戦略。継続困難な水準。 |
プロやファンドでは10〜15%を超えると「リスク過多」と評価されることもあります。
10%以内が理想的です。悪くても15%以内。20%を超えると「バックテストでは勝てるが運用すると×」の典型的パターンになる可能性があります。
勝率やリスクリワード比との関係はありますか?
A:ドローダウンは「戦略の安定性」を示し、勝率やリターンの裏側を補完する指標です。
たとえば:
- 勝率70%でもドローダウンが40%ならハイリスク
- 勝率50%でもドローダウンが10%なら優秀
「どれだけ勝てるか」ではなく、「どれだけ損せずに済むか」の視点がドローダウンの本質です。
勝率の解説は、以下のページで掲載しています。
リスクリワード比とドローダウンの関係性
| リスクリワード比が高い場合 | ドローダウンは浅くなる傾向(損小利大で救済が早い) |
| リスクリワード比が低いが勝率が高い場合 | ドローダウンは深くなる可能性(連敗に弱い) |
リスクリワード比の解説は、以下のページで掲載しています。
実践的アドバイス
- 勝率・リスクリワード・最大ドローダウンはセットで評価する
- 最大ドローダウンが大きすぎる戦略は資金がもたない → 長期的な継続に不利
- バックテストでリスクリワード比が1.5以上 & 最大DDが10%以下なら◎
- ドローダウン時の「回復スピード(リカバリーファクター)」も実戦では重要



