
米国のダークプール指数(DIX)の最新データを速報で掲載しています。
ダークプールとは、非公開の株式取引市場です。ダークプール指数は、ダークプールの出来高の買い注文の割合を表した指標で、ダークプールにおける機関投資家の買い意欲を示します。ダークプールの動きは、公開市場にも影響を与えます。ダークプール指数を見ることで、機関投資家が強気か弱気かのセンチメントがわかり、需給の変化や先行き反発しやすいか、天井をつけやすいかが予測できます。当ページでは、ダークプールの解説やダークプール指数の見方のわかりやすい解説も掲載していますので、ぜひ解説欄もご覧ください。

AIによるダークプール指数(DIX)の重要度評価
ダークプール指数(DIX)は、機関投資家の動向を推測できる指標。特に大口投資家の買い・売りの偏りが把握でき、短期的な市場のセンチメントを把握する指標の一つとして有効(特にデイトレ・スイングトレーダー向け)。また、公開市場の取引量では見えない「隠れた注文」を補足できる。
一方、短期的な値動きに影響を与えるが、中長期の方向性とは必ずしも一致せず、ダークプール市場の取引が市場全体に与える影響はケースバイケースである。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(ダークプール指数DIX)
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [DIX/Dark Pool Index]
- S&P500との比較チャートにしています。
- 月次チャートは、月末値を反映。
- ダークプール指数の50%ラインに点線を引いています。
VIX指数とプットコールレシオの推移はこちら
ダークプール指数(DIX)は、VIX指数とプットコールレシオと併用すると、より市場の強気・弱気のセンチメントを把握しやすいです。VIX指数と米国S&P500のプットコールレシオの推移と解説は、以下のページで掲載しています。
NAAIM持ち高指数の推移はこちら
機関投資家の米国株の保有状況「NAAIM持ち高指数(NAAIMエクスポージャー指数)」の推移と解説は、以下のページで掲載しています。
[速報] ダークプール指数DIXの時系列(historical data)
日付 | ダークプール指数(DIX) |
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ダークプールとは?
ダークプール(Dark Pool)とは、証券取引所を通さずに行われる非公開の株式取引市場のことです。通常の株式市場(ニューヨーク証券取引所やナスダックなど)では、板情報(注文の価格や数量)が公開され、誰でも取引の状況を確認できます。一方で、ダークプールでは取引の注文情報が公開されず、約定が成立するまで市場に影響を与えにくいのが特徴です。ダークプールは主に機関投資家(ヘッジファンド、年金基金、大手銀行など)が利用し、大口の取引を市場に影響を与えずに実行するために活用されています。
ダークプールの特徴
非公開取引 | 注文は一般の市場には公開されず、取引が成立した後に報告される。 |
流動性供給 | 大口投資家(機関投資家など)が市場価格に影響を与えずに取引を行う手段として利用する。 |
価格の影響が少ない | 公開市場で大口注文を出すと価格が変動しやすいですが、ダークプールではその影響を抑えられる。 |
ダークプールのメリット
- 価格への影響を抑えられる
大口の売買注文を出すと、市場では価格が急変動することがありますが、ダークプールを使うと目立たずに取引できます。 - スリッページ(価格のズレ)を防げる
公開市場での取引では、大口注文の影響で価格がズレることがありますが、ダークプールなら安定した価格で取引しやすいです。 - マーケットメイカーによる影響を受けにくい
ダークプールは高頻度取引(HFT)の影響を受けにくく、機関投資家が落ち着いて取引できます。
ダークプールのデメリット
- 市場の透明性が低下する
ダークプールは取引情報が公開されないため、市場の正確な需給が見えにくくなります。 - 個人投資家にとって不利な場合がある
機関投資家が先に大口取引を済ませ、個人投資家は遅れて価格変動の影響を受けることがあります。 - 市場のボラティリティが急上昇することがある
ダークプールでの取引が急増すると、取引所の出来高が減り、ささいなニュースでも価格が大きく動くことがあります。
ダークプールの影響
ダークプールは本来「市場に影響を与えにくい取引手段」とされていますが、実際には公開市場(ニューヨーク証券取引所やナスダックなど)に大きな影響を与えることがあります。
[影響①] ダークプールの注文は非公開だが、約定後の影響がある
ダークプールでは取引が成立するまで注文情報は公開されません。しかし、取引が成立した後は、それに関連するヘッジ取引が公開市場で発生することが多いため、間接的に影響を与えます。例えば、ある機関投資家がダークプールで大量の株を買った場合、その売り手(マーケットメイカーや証券会社)はリスクを抑えるために、公開市場で空売り(ショート)することがあります。逆に、ダークプールで大口の売りが発生すると、公開市場でのヘッジ買いが増えて、市場が上昇することもあります。
[影響②] ダークプールの取引量が増えると、市場の流動性に影響を与える
ダークプールの取引が増えると、本来公開市場で行われるはずの売買が、非公開市場に流れるため、ニューヨーク証券取引所やナスダックなどの出来高が減ることがあります。特に、機関投資家の大口取引がダークプールに集中すると、公開市場での「板の厚み」が減り、個人投資家が影響を受けやすくなります。
[影響③] 機関投資家の「隠れた売買意図」が市場に伝わる
ダークプールの注文情報は公開されませんが、一定時間後には取引履歴として反映されるため、市場参加者は「機関投資家が何をしているか」を推測し始めます。例えば、「機関投資家がダークプールで買っている→近いうちに市場が上昇するかも?」と考える投資家が増えます。その結果、公開市場でも買いが増えて株価が上昇しやすくなります。
[影響④] ダークプールの「約定価格」と公開市場の価格のズレが影響を与える
ダークプールで成立した取引価格が公開市場の価格より安い(売りが多い)と、マーケットメイカーやアルゴリズムが「市場の下落サイン」と判断して公開市場で売りを仕掛けることがあります。逆に、ダークプールの取引価格が高い(買いが多い)場合、市場の上昇を予測して公開市場での買いが増えることがあります。
ダークプール指数(DIX)とは?
ダークプール指数(DIX/Dark Pool Index)とは、「ダークプール取引指数」とも呼ばれる、ダークプール(ATS: Alternative Trading Systems)の出来高の買い注文の割合を表した指標で、ダークプールにおける機関投資家の買い意欲を示します。ダークプールの取引量のうち、どれだけ買い注文があるかの比率です。
ダークプールの出来高(取引量)とは?
ダークプールの出来高(取引量)は、証券取引所外での取引量を示す指標です。ダークプールの出来高が急増すると、市場の変動が大きくなる兆候になるため、相場の転換点を探る手がかりにもなります。
ダークプール指数(DIX)の計算式
ダークプール指数(DIX)=ダークプールにおける買い取引量/ダークプール全体の取引量×100
ダークプール指数(DIX)で何がわかる?
ダークプール指数を見ることで、機関投資家のセンチメントがわかります。また、市場の需給環境の変化を察知で、ダークプールの動きと市場全体の流れを比較し、先行き反発しやすいか、天井をつけやすいかが予測できます。その見方について、以下で説明します。
ダークプール指数(DIX)の見方
ダークプール指数(DIX)が高い?低い?
- ダークプール指数が高い:機関投資家の買いが優勢 であり、将来的に株価が上昇する可能性がある。
- ダークプール指数が低い:機関投資家の売りが優勢 であり、将来的に株価が下落する可能性がある。
ダークプール指数(DIX)の水準と目安
- ダークプール指数が≒50%以上:機関投資家が買い越している(強気)
- ダークプール指数が≒50%未満:機関投資家が売り越している(弱気)
ダークプール指数(DIX)の急上昇・急低下は何を意味する?
- ダークプール指数(DIX)が急上昇:市場に買い圧力がかかる可能性がある
- ダークプール指数(DIX)が急低下:市場に売り圧力がかかる可能性がある
ダークプールと市場全体の流れ
- ダークプール指数(DIX)が高いのに市場が下落している:将来的に反発する可能性がある
- ダークプール指数(DIX)が低いのに市場が上昇している:近いうちに天井をつける可能性がある
- 当ページは、ダークプール指数(DIX)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- Source:SqueezeMetrics,株式マーケットデータ
- Dark Pool Index(DIX) historical data&chart