
フォーム13Fとは?
フォーム13Fとは、米国の証券取引委員会(SEC)に提出される保有有価証券報告書です。大手機関投資家(1億ドル以上の資産を管理するヘッジファンドやミューチュアルファンドなど)はこの報告書の提出が義務付けられており、四半期ごとに保有する株式やその他の有価証券の情報を公開する必要があります。
フォーム13Fの提出日は?いつ?
フォーム13Fは四半期ごとに提出され、各四半期の終了後45日以内に提出する義務があります。以下は、フォーム13Fの提出期限の表です。
四半期 | 対象期間 | 13F提出締切(目安) |
---|---|---|
Q1 | 1月〜3月 | 5月15日まで |
Q2 | 4月〜6月 | 8月15日まで |
Q3 | 7月〜9月 | 11月15日まで |
Q4 | 10月〜12月 | 翌年2月14日まで |
フォーム13Fの公表日は?いつ?
大手機関投資家は上記の提出締切日までに提出する義務がありますが、多くの大手機関投資家は、この締切ギリギリの日に提出する傾向が強いです(情報を遅らせるため)。フォーム13FはSECに電子提出された時点で公開されますので、提出された日が公表日になります。提出日と公表日がズレることはあまりありませんが、稀に公表が遅れることがあります。当サイト「株式マーケットデータ」では、フォーム13Fで公開されている各著名投資家のポートフォリオを掲載しており、公表後に最新データを更新しています(更新時は当サイトの「更新情報」の欄や公式Xでお知らせしています)。
フォーム13Fでどのような情報が公開されるのか?
フォーム13Fでは、大手機関投資家が保有する株式やその他の有価証券の詳細を公開するよう義務付けられています。具体的には、以下の情報の公開が義務付けられています。
- 保有銘柄全てのリスト
- 各証券の発行者名
- 証券クラス(普通株、優先株等)
- 保有証券数(保有株数)
- 保有証券の時価評価額
フォーム13Fの報告対象は米国上場銘柄(米国預託証券や上場投資信託、オプション取引、転換社債、ワラントを含む)のロングポジションのみです。ショートポジションは含まれていません。
フォーム13Fの目的と影響
フォーム13Fでは上記の情報が公開されるため、大手機関投資家の動向が明らかになります。これにより金融市場の透明性が向上し、規制当局は大手機関投資家の取引活動を監視して市場の公平性や効率性を確保することができます。また、一般の投資家は大手機関投資家の投資行動を参考にすることができ、アナリストなどは市場のトレンドや特定の企業への投資動向を分析するための材料ともなります。
フォーム13Fはどこで見られる?
フォーム13Fは米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイトで公開されています。一般の投資家やアナリストなど誰でもアクセスすることができます。具体的には、SECのウェブサイト上にあるEDGAR(電⼦データの収集、分析、検索のシステム)で、機関名やCIK(Central Index Key)というキーワード検索を用いて閲覧することができます(フォーム13Fで公開される著名投資家のポートフォリオは、以下の欄で紹介する当サイトの各ページでも掲載しています)。
フォーム13Fで何がわかる?著名投資家のポートフォリオを見よう!
大手機関投資家の大規模な株式ポジションはフォーム13Fで公開されるため、フォーム13Fを見れば個人投資家など一般の投資家も大手機関投資家の投資行動を把握することができます。著名投資家は、自身が設立したヘッジファンドなどを通じて投資行動を行っていることが多く、それらは概ねフォーム13Fの提出義務があります。よって、フォーム13Fは著名投資家のポートフォリオを見ることができる報告書でもあります。個人投資家はこの著名投資家のポートフォリオを見ることによって著名投資家と同じ投資行動をとることができるため、フォーム13Fは大変注目されています。
当サイト「株式マーケットデータ」では以下のページで、フォーム13Fで公開されている各著名投資家のポートフォリオを掲載しています。ポートフォリオのセクター別の割合や、保有銘柄の保有割合を表したグラフ、保有銘柄の表など掲載しています。各著名投資家がどの銘柄にどれだけ投資しているかわかりますので、ぜひ各著名投資家のポートフォリオを見てご自身の投資行動の参考にして下さい。