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ハイイールド債のスプレッド(米国・アメリカ)

ハイイールド債スプレッド(クレジットスプレッド)の最新データを速報で掲載しています。ハイイールド債(高利回り債)のスプレッドは、ハイイールド債と国債の金利差(ハイイールド債と米国債のクレジットスプレッド)からハイイールド債の需要の強さを見るための指標で、金融市場のストレスを示す指標です。当ページでは、米国のハイイールド債(社債)の需要を見る際、債券市場で最もよく見られているハイイールド債のスプレッドを掲載しています。ハイイールド債のスプレッドとS&P500(米国株)、景気後退期との比較チャートも掲載していますので株価と比較して見てみましょう。

ハイイールド債のスプレッド

AIによるハイイールド債スプレッドの重要度評価

4.7

ハイイールド債スプレッドは、信用リスク市場の健全性を測る主要指標。特にリスクオン・リスクオフの転換点や、景気後退の兆候を捉える上で重要な役割を果たす。スプレッドの拡大は信用リスクの上昇、縮小はリスク低下を示し、企業の借入コストや資金調達環境に直結する。スプレッドの動きは、景気の先行指標や金融ストレスの兆候として機能し、高い信頼性を持つ。過去の景気後退局面では、ハイイールドスプレッドの急拡大がその兆候として現れている。クレジット市場だけでなく、株式や為替市場にも波及するシグナルを提供してくれる。流動性危機や信用収縮が発生する際、スプレッドの動きは迅速かつ明確な警告を提供する。ただし、金利動向やインフレ期待の影響を受けやすく、純粋な信用リスクの測定が難しい場合がある。

AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。

チャート(ハイイールド債のスプレッド)

[月次] ハイイールド債スプレッドの長期チャート(S&P500と景気後退期と比較)

ハイイールド債スプレッドの長期チャート

[日次] ハイイールド債スプレッドのチャート(S&P500と比較)

ハイイールド債のスプレッドのチャート

HYG・ハイイールド債の利回り・社債スプレッド・社債市場ディストレス指数(CMDI)の推移はこちら

ハイイールド債の推移を見る際に最も見られる「HYG(iシェア―ズiBoxx米ドル建てハイイールド社債ETF)」、「ハイイールド債の指数の利回り」、投資適格社債と米国の国債のスプレッド(金利差)である「社債スプレッド」、社債市場のストレスの程度を測る指数「社債市場ディストレス指数(CMDI)」の解説と推移は、以下のページで掲載しています。

[速報] 最新データ|ハイイールド債スプレッドの時系列(historical data)

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ハイイールド債のスプレッドとは?(クレジットスプレッドとは?)

当ページの「ハイイールド債(ジャンク債)のスプレッド」は、公的に発行された投資不適格(BB以下の信用格付け・ムーディーズ、S&P、フィッチの平均に基づく)の社債で構成されるICE BofA 米国ハイイールドインデックス(米ドル建て)と、財務省証券(米国債)のスポットレートイールドカーブ(利回り曲線)である「スポットトレジャリーカーブ(spot treasury curve)」のスプレッド(金利差)です。「クレジットスプレッド」と呼ばれています。スポットトレジャリーカーブは、債券の価格設定のベンチマークです。

ハイイールド債スプレッドで何がわかる?わかりやすく簡単に解説

上記のハイイールド債のスプレッドの説明は少し難しいですが、簡単に言うと、ハイイールド債と国債金利差からハイイールド債の需要の強さを見るための指標です。国債の金利と比較して、どれだけハイイールド債の金利が上乗せされているかを見てハイイールド債の需要の強さを測ろう、という指標です。金融市場のストレスを見る際によく使われる指標です。当ページでは、債券市場で最も注目されている米国のハイイールド債のスプレッドを掲載しています。

このハイイールド債のスプレッド(クレジットスプレッド)は、企業が社債を発行して資金調達する際のリスクに対する上乗せ金利ですので、企業にとっては資金調達コストが上がってるのか下がっているのかも表しています。

ハイイールド債のスプレッドはこう見る!上昇と低下の見方

ハイイールド債のスプレッドの上昇と低下の意味の解説

ハイイールド債のスプレッド(クレジットスプレッド)は、上昇するほどハイイールド債が値下がりしていることを示し(売られている)、低下するほど値上がりしていることを示します(買われている)。つまり、高水準であればあるほど安いことを示し、低水準であればあるほど高いことを示します。上昇するほどハイイールド債から資金が流出していることを示し、低下するほどハイイールド債に資金が流入していることを示します。また、ハイイールド債のスプレッドが上昇するほど金融市場にストレスがかかっていることを示し、低下するほど金融市場にストレスがかかっていないことを示します。

また、ハイイールド債のスプレッド(クレジットスプレッド)は企業にとっては資金調達コストが上がってるのか下がっているのかも表し、上昇するほど資金調達コストが上がっている、低下するほど資金調達コストが下がっていることを表します。

ハイイールド債スプレッドの上昇要因・低下要因

ハイイールド債は格付け機関に「投資不適格」と格付けされた債券ですので、デフォルトリスクが高い債券です。利回りが高くなければ誰も買ってくれませんので、ハイイールド債は高利回りが期待できる債券です。一方、投機目的の売買が多く、ハイリスクハイリターン金融商品流動性が低いため、市況悪化時にはリスク資産(危険資産)である株式より早く売られる傾向があり、危機をいち早く察知することから「炭鉱のカナリア」とも呼ばれています。

よって、ハイイールド債が買われるのはリスクオンの局面で、先行き景気がよくなると見られている時や企業業績が伸びると見込まれている時、信用リスク(クレジットリスク)が低下している時、利回り追求(イールドハンティング)に投資家が動いている時などです。そしてハイイールド債が売られるのはリスクオフの局面で、先行き景気が悪化すると見られている時や企業業績が悪化すると見込まれている時、信用リスクが上昇している時などです。

一方で、先行き景気の悪化や企業業績の悪化、信用リスクの上昇が見込まれないのに売られるような時もあります。例えば、ハイイールド債のスプレッドが低水準で推移している時です。低水準であるということは、ハイイールド債が人気を集めて値上がりして高すぎる状況ですので、値上がりが期待できなくなります。その状況下では値下がった時のダメージが大きくなるので、ハイイールド債から降りたくなる金融機関が増えてきます。先行き景気悪化が見込まれていなくても大きな売りが出てくることがありますので注意が必要です。

米国のハイイールド債の値動きは、米国の債券市場だけでなく世界、そして日本の債券市場にも大きな影響を与えるため、金融市場では大変注目されています。

景気後退期に上昇するハイイールド債のスプレッドのチャート

景気後退期とハイイールド債のスプレッドのチャートとハイイールド債のスプレッドのチャート

こちらのチャートは、1996年から2022年1月までのハイイールド債のスプレッドのチャートです。灰色の囲みで表記されている期間が米国の景気後退期です。

この期間の米国の景気後退期は2001年と2008年から2009年、2020年がありますが、いずれもハイイールド債から資金流出し、スプレッドは大きく上昇しています。

逆張りが使いやすい!

上記のチャートでわかる通り、ハイイールド債のスプレッドは景気後退入りする前に上昇しています。予兆・前兆のシグナルとして機能していますが、それ以外の期間でも上昇していますので、一旦天井をつけたのを確認してから逆張りで買いを入れるトレードが最もやりやすいのではないかなと思います。天井打ちを確認してからエントリーしても全く遅くない傾向がありますので。

FRBも注目しているハイイールド債スプレッド

FRB(連邦準備制度理事会)は、限定的ですが社債購入プログラムでハイイールド債を購入しています。主要国の中央銀行は、金融緩和の一環で債券を大量に買い入れる量的緩和政策(QE)を導入しました。対象となるのは原則国債で、社債は信用力が高いものとしていましたが、金融システムの混乱を未然に防ぐため、ハイイールド債といったリスクの高い債券への支援もしています。一方、金融システムで重要度が低いものまで買う必要がないといった指摘や、過剰なリスクテイクを助長してしまうといった指摘もあります。

  • 当ページは、米国のハイイールド債のスプレッドの推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
  • 各指数・指標の解説
    ハイイールド債とは
  • 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は改定値を上書きして掲載しています。
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  • 単位:%
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