各期間のVIX指数の掲載を開始しました
当サイト「株式マーケットデータ」の以下の「VIX指数(恐怖指数)」のページに、9日VIX指数・3カ月VIX指数・6カ月VIX指数・1年VIX指数を追加しました。
一般的に「VIX指数」と言えば期間30日のVIX指数のことをいいますが、CBOE(シカゴオプション取引所)はこの他にも、期間9日・3カ月・6カ月・1年のVIX指数も公表しており、それを全て掲載していますので是非ご利用ください。
「VIX指数(恐怖指数)」のページでは、VIX指数の解説も記載していますので併せて参考にしてください。
VIX曲線とは?(VIXカーブとは?)
今回「VIX指数(恐怖指数)」のページで、新たに「VIX曲線(VIXカーブ)」の掲載も開始しました(読み方は「ビックス曲線(ビックスカーブ)」)。
「VIX曲線(VIXカーブ)」という言葉は今回、株式マーケットデータが新たに考えた造語です。
VIX曲線は、9日VIX指数・30日VIX指数・3カ月VIX指数・6カ月VIX指数・1年VIX指数を線で結んだ曲線です。
このVIX曲線を見れば、株価急落・暴落による短期のパニック的な警戒感の終わりが捉えやすくなりますので、当ページではその見方について説明します。
VIX曲線は通常は右肩上がり
VIX指数は、S&P500(S&P500種株価指数)の価格変動に対する投資家心理を表した指数で、別名「恐怖指数」と呼ばれています。
このVIX指数は、先行きの不確実性が高まると上昇する指数です。
不確実性は先(将来)であれば先であるほど高まりますので、VIX指数は期間が長ければ長いほど数値が高くなります。つまり、9日VIX指数より30日VIX指数の方が数値が高い、30日VIX指数より3カ月VIX指数の方が数値が高い、ということです。これが自然な状態です。
よって、
通常、VIX曲線は「右肩上がり」の曲線となります。
VIX曲線は、X軸が各期間のVIX指数です。左から9日VIX指数・30日VIX指数・3カ月VIX指数・6カ月VIX指数・1年VIX指数という順に並んでいます。Y軸はVIX指数の数値です。
※このVIX曲線のグラフは2022年5月27日時点のものでボラタイルな相場付き時点のものですので、相対的にVIX指数は高くなっています。
株価急落・暴落局面では右肩下がりになる?VIX曲線
通常、右肩上がりになるVIX曲線ですが、短期の警戒感・不確実性が高まる局面では「右肩下がり」の曲線になる場合があります。
このVIX曲線のグラフは、2020年3月16日時点のものです。
新型コロナによるコロナショックで、VIX指数がグッと上がった局面です。9日VIX指数が100を超え、30日VIX指数(通常のVIX指数)も80を超えた局面でした。短期の警戒感が強烈に高まった局面。このような場合、VIX曲線は右肩下がりになります。
VIX曲線でパニック的な動きの終わりを見る方法
短期の警戒感・不確実性が高まる局面では、投資家及び相場はパニックな動きになりやすく、それに伴いVIX曲線は右肩下がりで反応します。
このパニック的な動きは、いつ終わるのか・・・
VIX曲線を見れば、そのパニック的な動きの終わりが捉えやすくなります。
見方は簡単です。
短期のVIX指数と長期のVIX指数の数値の差が小さくなる、あるいは短期のVIX指数の数値が長期のVIX指数の数値より低くなれば、短期のパニック的な動きは収束に向かっていることを示します。
つまり、
VIX曲線の左側が下がって長期との差が縮小する、あるいは長期より低くなれば短期のパニック的な動きは収束していることを示します。
VIX曲線を見ればそれが視覚的に判断できますので、是非ご利用ください。
そういった局面では、短期と長期のVIX指数の差、つまりスプレッドですが、VIX指数のスプレッドが縮小するタイミングで相場は押しが効いたりもしますので、短期と長期のスプレッドにも注目すれば、より分析の精度が高まると思います。