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リセッションで株価の底打ちは?いつ?景気後退期のボトムを検証

解説・チャート追加情報

米国のリセッション(景気後退)の株価の底打ちはいつ

米国のリセッションと株価(S&P500)のチャート

当サイト「株式マーケットデータ」では、以下の”FF金利(実効FF金利)”のページに

FF金利とFRBの誘導目標の上限と下限
米国(アメリカ)のFF金利(FFレート・フェデラルファンド金利)とFRBの誘導目標の上限と下限のチャートと時系列です。リアルタイム現在の日次と月次の推移を掲載。米国株(S&P500)チャートも掲載。実効FF金利とは?わかりやすい解説も掲載。

FF金利(政策金利)の推移とS&P500(米国株)の推移、米国の景気後退(リセッション)期間を一つのチャートにまとめて掲載しています。

リセッション期間と株価のチャート

この画像のチャートを”FF金利(実効FF金利)”のページで掲載しています。

この画像は2022年6月時点のチャートの画像ですのでデータは更新されません。”FF金利(実効FF金利)”のページのチャートは随時更新されますので、普段はそちらをご覧ください。

背景が灰色になっている期間が米国の景気後退期です(灰色の期間以外は米国の景気拡大期です)。

青色の線がFF金利、赤色の線がS&P500になっています。

米国の景気後退期間の推移

米国の景気後退期間の解説と推移(チャートと時系列)は以下のページで掲載していますので、景気後退期間の詳細については以下のページを参照してください。

景気後退期間(米国・アメリカ)
米国(アメリカ)の景気後退と景気拡大の期間のチャートと時系列です(速報)。全米経済研究所(NBER)公表分。日本と米国の景気後退期の比較チャートも掲載!景気後退はいつからいつまで?過去から現在までの推移と景気循環や公表日のわかりやすい解説付き。

景気後退期に株価は底打ちしやすい?

上画像のチャートを見てもらえれば、概ね景気後退期に株価が底打ち(ボトム打ち)しやすい傾向があるのがわかると思います。そうなっていない時もありますが、概ねそこが絶好の買いのタイミングになっているのが見て取れると思います。

株式マーケットデータの公式ツイッターの方でその旨をツイートをした際、景気後退期のどのタイミングで株価が底打ちしてきたのかの掲載があるといい、というコメントをいただきましたので、それを当ページに記載します。よかったら最後まで目を通して下さい。

絶好の買いのタイミングになるか?その確率は?

1969年から2022年までの間、米国の景気後退期は8回ありました。

その8回のうち、絶好の買いのタイミングになったのは7回です。8回中の7回ですので87.5%です。いい確率ですね。

一方、2001年3月から2001年11月の景気後退期は絶好の買いのタイミングとならず、その後の景気拡大期に株価が底打ちするパターンになっています。ゆえに、外れる確率は12.5%です。

外れる可能性もありますが、高い確率で景気後退期に株価は底を打ち、景気拡大期に株価は上昇してピークをつける、というのが過去の傾向です。

株価の底打ちはいつか?その時期の表

さて、87.5%の確率で景気後退期に株価が底打ちして絶好の買いのタイミングになってきたのが過去の傾向ですが、どのタイミングで絶好の買い場になったのか、以下に表を掲載します。

景気後退期のデータは全米経済研究所(NBER)のもので月次のデータで日次のデータではないので、実際の景気後退期とズレが生じますし、S&P500も月足のデータですので、ザクッとしたデータという前提で見てください。

米国の景気後退期間株価の底打ちの時期
1969年12月から1970年11月(12カ月)7カ月
1973年11月から1975年03月(17カ月)11カ月
1980年01月から1980年07月(7カ月)3カ月
1981年07月から1982年11月(17カ月)13カ月
1990年07月から1991年03月(9カ月)4か月
2001年03月から2001年11月(9カ月)7カ月
2007年12月から2009年06月(19カ月)15カ月
2020年02月から2020年04月(3カ月)2カ月
米国の景気後退(リセッション)期間と株価底打ちのタイミング

景気後退期の中期・後期が絶好の買いのタイミングになりやすい傾向が出ています。FRBが利上げから利下げに転じた後にそのタイミングが来る形になってます。

表の右の欄は「株価の底打ちの時期」を記載しています。

例えば景気後退期「1969年12月から1970年11月」であれば「7カ月」となっていますが、これは景気後退入りしてから7カ月後に株価(S&P500)は底打ちした(ボトムをつけた)ということです(月足ベース)。

買い場にならなかった2001年3月から2001年11月も株価の底打ちの時期を記載していますが、これは景気後退期間内での株価の底打ちの時期を記載しています。

ちなみに筆者はチャーチストですので、底打ちのチャートパターンが出た所を買いのタイミングにするのがいいかなと思ってます。

テクニカル判断を入れると、2001年3月から2001年11月のように絶好の買いのタイミングにならなかった時に損切りしたとしても軽傷で済みますし、2001年3月から2001年11月の時は、その後にダブルボトムが出てますので、そこで再度買いで入ってもいい結果になっていますから、丁寧にチャート見ていくのが大事かなと思っています。

ISM製造業景況指数の底打ちとテクニカル分析の判断が有効?

ism製造業景況指数と米国の景気後退期のチャート

こちらのチャートは、以下の「ISM製造業景況指数」のページで掲載している1970年から現在までのISM製造業景況指数とS&P500、米国の景気後退期間の推移です。こちらのチャートは「ISM製造業景況指数」のページで掲載しているチャートを画像で掲載していますので、当ブログを書いている2022年6月からデータ更新はされません。以下の「ISM製造業景況指数」のページで掲載しているチャートは随時データ更新されますので、普段は以下のページを参照してください。

ISM製造業景況指数
米国(アメリカ)のISM製造業景況指数のチャートと時系列です。米国製造業PMIやS&P500、TOPIXとの比較チャートも掲載。景気に先行し、米国株との相関性がかなり高いです。ドル買い(ドル高)・ドル売り(ドル安)要因や相関係数の解説も掲載。

さて、チャートをご覧いただければ、景気後退期にISM製造業景況指数が50を割れて大きく低下し、底打ちした所から株価も上昇しているのが一目瞭然だと思います。株価に先行してボトムをつける場合もあれば、株価に遅行してボトムをつける場合もあります。どちらにしてもISM製造業景況指数の底打ちが絶好の買いシグナルになっているため、株価の底打ちのチャートパターンとISM製造業景況指数を併せて見て買いのタイミングを見ていくのが良さそうです。景況感が最悪に悪化した時がいい買い場になっています。

景気後退期の後に株価が底打ちするケース

一方、上記の1970年からのISM製造業景況指数のチャートを見てもらえれば、2001年03月から2001年11月の景気後退期は、ISM製造業景況指数がボトムをつけたにも関わらず株価が底打ちしていないことが確認できると思います。この時期が唯一絶好の買いシグナルになっていないケースです。

歴史を振り返ると、2001年03月から2001年11月の景気後退期は、ITバブル崩壊と9.11同時多発テロ事件がありました。

ここでISM製造業景況指数も大きく低下しましたが、そこから景況感(センチメント)は回復して株価も回復期待がありました。ただ、そこから持ち直せなかったのは、主に企業会計問題とイラク情勢の緊迫化です。この時期はエンロンやワールドコムの粉飾決算が明るみになって、米国企業に対する会計懸念が蔓延、株価下落の大きな要因となっていました。次いでこの時期は、当時のブッシュ大統領がイラク・イラン・北朝鮮を「悪の枢軸」とし、特にイラクに強硬姿勢を示したことから武力行使が懸念され、市場はリスクオフの展開となりました。これが景気回復を抑制し株価を下落させましたが景気後退に至らなかったという局面でした。この時期は景気が悪化しているのではなく、景気回復状況の中で上記の要因によって景気回復が弱まったという状況でした。そして、2003年3月にイラク戦争が開始されたタイミングで株価は上昇に転じた、という流れです。このような複数の悪材料が重なって景況感が弱まるケースの場合は絶好の買い場にはならないことが証明されていますので、このようなケースの場合は株価の底打ちのチャートパターンが出現するのを待ってから仕掛けるのが良さそうです。

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