原油価格とS&P500と米国の景気後退期のチャートを追加
当サイト「株式マーケットデータ」の”原油価格(NY原油・WTI原油)”のページ(以下のリンク先)に、原油価格とS&P500と米国の景気後退期を併せたチャートを追加掲載しました(時系列データのすぐ上に掲載しています)。
景気後退を示唆する原油価格の下落とインフレについて
昨日、株式マーケットデータの公式ツイッターの方でWTI原油が90ドル割れし、これは景気後退の意識が高い下落?という旨のツイートをしました。
原油価格はまだ保ち合いを下放れした所で、まだここから下降トレンドが発生するかわからない所ですが、ここから長期的に下降トレンドが発生した場合を仮定し、「どうなれば危ないのか?」について当ブログで記載します。
現在、ボルカー時代以来の歴史的インフレに陥っていますので、原油価格の下落はインフレ低下要因、株価は上昇で反応する展開になっています。
ただ、原油は世界景気の先行指標、原油価格の下落は世界景気悪化も示唆しますので、それを示唆していた場合、株がさらに危なくなるのはこれからです。
原油価格に株価が連れ安すると危ない!
まずは、上記で紹介した”原油価格(NY原油・WTI原油)”のページに追加した原油価格とS&P500と米国の景気後退期を併せたチャートを載せますのでご覧ください(こちらのチャートは月足です)。
こちらは、今回掲載開始したチャートの2022年7月分までを画像化したものですのでデータは更新されませんが、”原油価格(NY原油・WTI原油)”のページのチャートのデータは随時更新されますので、普段はそちらをご利用ください。
青線が原油価格、赤線がS&P500、灰色の囲みの期間が米国の景気後退期です。
このチャートを見れば、株が本当に危ないのは原油価格がピークを打って景気後退前あるいは景気後退期に下落し、株価が連れ安する局面が株価が一番下がるということがわかります。
一方、当サイトのブログでも公式ツイッターでこれまで、景気後退前から景気後退期の局面でFRBが利上げや利下げをしても株価は下落する傾向をこれまで書いてきました。
それは「FF金利(実効FF金利)」のページで掲載している、以下のチャートを見れば一目瞭然です。
(こちらのチャートも画像です)
インフレは一度上がると下がりづらく、インフレが抑制されたとしてもそれより業績が悪くなるのが傾向です。現時点では原油価格が保ち合い割れをした直後ですので、ここから世界景気悪化を懸念してさらに下落が続くかわからない所ですが、原油価格の下落に伴って株価が連れ安した場合、株価はそれまでの下落より大きく下がる傾向がある、というのはチャートに出てますので踏まえておいた方がいいと思います。歴史的なバラマキによって持ち上げた株価、バブルでしたので、バブルが弾ければ株価の下落は大きくなるのは普通ですし。
バフェット指標もCAPEレシオも歴史的超割高まで持ち上がってましたので、高値から半値ぐらい下がっても普通な状況かなとも見れます。
ゆえに、インフレだから原油価格が下ればいいのではなく、そこから株価が連れ安しだしたら危ないということを伝えたいのですが、今の所は中央銀行の見方はバラバラです。FRBは景気後退に陥らない可能性はあるという楽観的な見方をしていますし、BOEはスタグフレーションを見てる状況です。どうなるかわかりませんが、危ないパターンだけは意識しておいた方がいいと思います。
現時点では2022年6月16日が株価の底だという見方が多いですが、筆者はずっと書いてる通り、そこは底ではないという見方です。利上げ局面でも利下げ局面でも株価は下がる、それが過去の歴史、本当の買いはQE(量的緩和)時点と思ってます。バランスシートが膨れ上がってQT(量的引き締め)も進んでない状況でQEできるのかは知りませんが。ちなみに、FRBのバランスシートは、以下のページで掲載しています。
もちろん、当ブログで書いたことが当たるとは限りません。ただ、過去その傾向があるというのはチャートを見てもらえればわかると思います。現時点で原油価格が下がればOKという見方が多いので、それはちょっと違うんじゃないかなと思って参考までにブログを書きました。
投資判断は自己責任でお願いします。
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