概要
東証の市場再編に伴い、新たに算出が開始された”プライム市場”の株価指数である「東証プライム市場指数」と「東証プライム市場コンポジット指数」、”スタンダード市場”の株価指数である「東証スタンダード市場指数」と「東証スタンダード市場TOP20」、”グロース市場”の株価指数である「東証グロース市場指数」と「東証グロース市場Core指数」の推移を掲載しています。
プライム市場は前市場区分では「東証一部」にあたる市場。簡単にいうと、グローバル企業向けの市場です。
スタンダード市場はプライム市場に次ぐ市場で、前市場区分では時価総額でジャスダック銘柄のウェイトが大きい市場、中堅企業向けの市場です。
グロース市場は新興企業向けの市場です。
- 当ページは、プライム市場と東証プライム市場指数・東証プライム市場コンポジット指数、スタンダード市場と東証スタンダード市場指数・東証スタンダード市場TOP20、グロース市場と東証グロース市場指数・東証グロース市場Core指数のそれぞれの解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- Source:JPX(Japan Exchange Group, Inc.:日本取引所グループ)/TSE(Tokyo Stock Exchange,Inc.:東京証券取引所)
- TSE Prime Market Index(japan) historical data&chart
- TSE Prime Market Composite Index(japan) historical data&chart
- TSE Standard Market Index(japan) historical data&chart
- TSE Standard Market TOP20 Index(japan) historical data&chart
- TSE Growth Market Index(japan) historical data&chart
- TSE Growth Market Core Index(japan) historical data&chart
市場再編
2022年4月4日、東証(東京証券取引所)は東証一部(市場第一部)、東証二部(市場第二部)、マザーズ、JASDAQ(スタンダード・グロース)の4つの市場区分を、
- プライム市場
- スタンダード市場
- グロース市場
の3つの市場区分に再編しました。
この市場再編に伴い、7つの株価指数も新設されました。
- 東証プライム市場指数
- 東証プライム市場コンポジット指数
- 東証スタンダード市場指数
- 東証スタンダード市場TOP20
- 東証グロース市場指数
- 東証グロース市場Core指数
- 旧東証市場第一部指数
当ページでは、旧東証市場第一部指数以外の指数の推移を掲載しています。
プライム市場とは?
プライム市場(英語:Prime Market)とは、2022年4月4日の東証の市場再編の新市場区分の一市場です。グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けの市場です。多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額を持ち、より高いガバナンス水準を備え、投資家との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場です。
プライム市場は、わかりやすく簡単にいうとグローバル企業向けの市場です。グローバル企業とは、多国籍企業のように自らが選択した国に投資し事業を展開している企業です。
プライム市場の上場基準の概要
プライム市場の上場基準は、
- 流動性
- ガバナンス
- 経営成績・財政状態
の項目があります。
流動性(プライム市場)
多様な機関投資家が安心して投資対象とすることができる潤沢な流動性の基礎を備えた銘柄を選定する。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 800人以上 | 800人以上 |
流通株式数 | 20,000単位以上 | 20,000単位以上 |
流通株式時価総額 | 100億円以上 | 100億円以上 |
売買代金 | 時価総額250億円以上 | 平均売買代金0.2億円以上 |
ガバナンス(プライム市場)
上場会社と機関投資家との間の建設的な対話の実効性を担保する基盤のある銘柄を選定する。安定株主が株主総会における特別決議可決のために必要な水準(3分の2)を占めることのない公開性が求められる。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 35%以上 | 35%以上 |
経営成績・財政状態(プライム市場)
安定的かつ優れた収益基盤・財政状態を有する銘柄を選定する。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
収益基盤 | 最近2年間の利益合計が25億円以上 売上高100億円以上かつ時価総額1,000億円以上 | – |
財政状態 | 純資産50億円以上 | 純資産額が正 |
プライム市場は実質的に東証一部
2022年4月4日の市場再編に伴い、東証一部上場企業の約8割がプライム市場に移行しました。プライム市場の上記の基準を満たしていない企業も、基準達成に向けた計画書を提出すれば一旦プライム市場で居続けられます。この「経過措置」は期限も決まっていませんので、プライム市場は実質的には”東証一部”と見なせます。
2022年1月時点で、プライム市場の基準を満たさない企業は295社あります(東証発表)。
東証一部とプライム市場の違い
プライム市場は、新市場区分の中で最も上場維持基準が厳しい市場です。流通株式時価総額(市場に流通している株式の時価総額)は100億円以上と、東証一部の基準から10倍厳しくなっています。また、プライム市場ではより高い水準のガバナンス(企業統治)が求められ、これまでになかった独立社外取締役を3分の1以上選任する必要があったり、英語での情報開示が必要です。
プライム市場指数とは?
プライム市場指数(英語:TSE Prime Market Index)とは、「東証プライム市場指数」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたプライム市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象とした浮動株時価総額型(株価×浮動株数)の株価指数です(基準日2022年4月1日を基準値1000として算出)。プライム市場指数は、東証が終値のみを算出しています。
銘柄追加と銘柄除外(プライム市場指数)
プライム市場に新規上場した銘柄は、翌月最終営業日に追加されます。市場区分を変更した場合は、変更日に追加されます。一方、整理銘柄指定・上場廃止・市場区分が変更された銘柄は臨時に除外されます。
キャップ(プライム市場指数)
プライム市場指数は、20%キャップ(上限)が適用されます。毎年10月末に見直しがあります。
プライム市場コンポジット指数とは?
プライム市場コンポジット指数(英語:TSE Prime Market Composite Index)とは、「東証プライム市場コンポジット指数」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたプライム市場に上場する「内国普通株式」「内国優先出資証券」「内国参加型種類株式」「単独上場外国株式」全銘柄を対象とした浮動株時価総額型の株価指数です。
銘柄追加と銘柄除外(プライム市場コンポジット指数)
プライム市場に新規上場した銘柄は、翌月最終営業日に追加されます。市場区分を変更した場合は、変更日に追加されます。一方、整理銘柄指定・上場廃止・市場区分が変更された銘柄は臨時に除外されます。
ギャップ(プライム市場コンポジット指数)
プライム市場指数に適用されるキャップ調整係数と同値が適用されます。
スタンダード市場とは?
スタンダード市場(英語:Standard Market)とは、2022年4月4日の東証の市場再編の新市場区分のうちの一市場です。公開市場における投資対象として一定の時価総額(流動性)を持ち、上場企業としての基本的なガバナンス水準を備えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場です。
スタンダード市場はプライム市場に次ぐ市場で、わかりやすくいうと中堅企業向けの市場です。
スタンダード市場の上場基準の概要
スタンダード市場の上場基準は、
- 流動性
- ガバナンス
- 経営成績・財政状態
の項目があります。
流動性(スタンダード市場)
一般の投資家が円滑に売買できる適切な流動性の基礎を備えた銘柄を選定する。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 400人以上 | 400人以上 |
流通株式数 | 2,000単位以上 | 2,000単位以上 |
流通株式時価総額 | 10億円以上 | 10億円以上 |
売買代金 | – | 月平均10単位以上 |
ガバナンス(スタンダード市場)
持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現のための基本的なガバナンス水準にある銘柄を選定。上場企業として最低限の公開性を求める(海外主要取引所と同程度の基準を採用する)。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 25%以上 | 25%以上 |
経営成績・財政状態(スタンダード市場)
安定的な収益基盤・財政状態を有する銘柄を選定する。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
収益基盤 | 最近1年間の利益合計が1億円以上 | – |
財政状態 | 純資産額が正 | 純資産額が正 |
スタンダード市場の内訳
スタンダード市場の時価総額は、ジャスダック銘柄が40.5%、東証一部銘柄が35.4%、東証二部銘柄が24.1%を占めています(2022年3月時点)。ゆえに、前市場区分ではジャスダックの銘柄のウェイトが一番大きな市場です。
スタンダード市場指数とは?
スタンダード市場指数(英語:TSE Standard Market Index)とは、「東証スタンダード市場指数」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたスタンダード市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象とした浮動株時価総額型(株価×浮動株数)の株価指数です(基準日2022年4月1日を基準値1000として算出)。スタンダード市場指数は、東証が終値のみを算出しています。
銘柄追加と銘柄除外(スタンダード市場指数)
スタンダード市場に新規上場した銘柄は、翌月最終営業日に追加されます。市場区分を変更した場合は、変更日に追加されます。一方、整理銘柄指定・上場廃止・市場区分が変更された銘柄は臨時に除外されます。
ギャップ(スタンダード市場指数)
スタンダード市場指数は、20%キャップ(上限)が適用されます。毎年10月末に見直しがあります。
スタンダード市場TOP20とは?
スタンダード市場TOP20(英語:TSE Standard Market TOP20 Index)とは、「東証スタンダード市場TOP20」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたスタンダード市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象としたスタンダード市場指数を母集団として、上場時価総額、流動性を基準として東証が選定した20銘柄の株価平均型の株価指数です。新規組入銘柄は、ウェイト基準日におけるウェイトが5%となるよう調整されます。
銘柄入れ替え・リバランスはいつ?
スタンダード市場TOP20は、毎年10月最終営業日に基準日8月最終営業日として銘柄入れ替えが実施されます。基準日において、構成銘柄における上場時価総額が上位18位までの銘柄のうち、スタンダード市場以外に上場する銘柄を除いた銘柄を継続採用とし、20銘柄となるよう追加基準(FFWが0.2以上)に基づいて上場時価総額が大きい順に銘柄が追加されます。
銘柄除外(スタンダード市場TOP20)
整理銘柄指定・上場廃止・特設注意市場銘柄は臨時に除外されます。
ギャップ(スタンダード市場TOP20)
スタンダード市場TOP20は、20%キャップ(上限)が適用されます。毎年10月末に見直しがあります。
グロース市場とは?
グロース市場(英語:Growth Market)とは、2022年4月4日の東証の市場再編の新市場区分のうちの一市場です。グロースは「成長」という意味です。グロース市場は、高い成長可能性を実現するための事業計画及びその進捗の適時・適切な開示が行われ一定の市場評価が得られる一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向けの市場です。
グロース市場は、わかりやすくいうと新興企業(ベンチャー企業)向けの市場です。
グロース市場の上場基準の概要
グロース市場の上場基準は、
- 事業計画
- 流動性
- ガバナンス
の項目があります。
事業計画(グロース市場)
高い成長可能性を実現する事業計画を有し、投資者が適切に投資判断できる銘柄を選定する。以下の要件のいずれかに該当する必要がある。
- 事業計画が合理的に策定されている
- 高い成長可能性を有しているとの判断根拠に関する主幹事証券会社の見解が提出されている
- 事業計画及び成長可能性に関する事項(ビジネスモデル、市場規模、競争力の源泉、事業上のリスク等)が適切に開示され、上場後も継続的に進捗状況が開示される見込みがある。
グロース市場の上場維持基準は、時価総額が上場10年経過後40億円以上。
流動性(グロース市場)
一般の投資者の投資対象となりうる最低限の流動性の基礎を備えた銘柄を選定する。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
株主数 | 150人以上 | 150人以上 |
流通株式数 | 1,000単位以上 | 1,000単位以上 |
流通株式時価総額 | 5億円以上 | 5億円以上 |
売買高 | – | 月平均10単位以上 |
ガバナンス(グロース市場)
事業規模、成長段階を踏まえた適切なガバナンス水準にある銘柄を選定する。上場企業として最低限の公開性が求められる(海外主要取引所と同程度の基準採用)。
項目 | 新規上場基準 | 上場維持基準 |
---|---|---|
流通株式比率 | 25%以上 | 25%以上 |
グロース市場指数とは?
グロース市場指数(英語:TSE Growth Market Index)とは、「東証グロース市場指数」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたグロース市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象とした浮動株時価総額型(株価×浮動株数)の株価指数です(基準日2022年4月1日を基準値1000として算出)。グロース市場指数は、東証が終値のみを算出しています。
銘柄追加と銘柄除外(グロース市場指数)
グロース市場に新規上場した銘柄は、翌月最終営業日に追加されます。市場区分を変更した場合は、変更日に追加されます。一方、整理銘柄指定・上場廃止・市場区分が変更された銘柄は臨時に除外されます。
ギャップ(グロース市場指数)
グロース市場指数は、20%キャップ(上限)が適用されます。毎年10月末に見直しがあります。
グロース市場Core指数(グロース市場コア指数)とは?
グロース市場Core指数(グロース市場コア指数|英語:TSE Growth Market Core Index)とは、「東証グロース市場Core指数」と呼ばれる、2022年4月4日に算出・公表されたスタンダード市場に上場する内国普通株式全銘柄を対象としたグロース市場指数を母集団として、上場時価総額、流動性を基準として東証が選定した20銘柄の株価平均型の株価指数です。新規組入銘柄は、ウェイト基準日におけるウェイトが5%となるよう調整されます。
銘柄入れ替え・リバランスはいつ?
グロース市場Core指数は、毎年10月最終営業日に基準日8月最終営業日として銘柄入れ替えが実施されます。基準日において、構成銘柄における上場時価総額が上位18位までの銘柄のうち、グロース市場以外に上場する銘柄を除いた銘柄を継続採用とし、20銘柄となるよう追加基準(FFWが0.2以上)に基づいて上場時価総額が大きい順に銘柄が追加されます。
銘柄除外(グロース市場コア指数)
整理銘柄指定・上場廃止・特設注意市場銘柄は臨時に除外されます。
ギャップ(グロース市場コア指数)
グロース市場Core指数は、20%キャップ(上限)が適用されます。毎年10月末に見直しがあります。
チャート(プライム市場指数・スタンダード市場指数・グロース市場指数)
[日次] プライム市場指数とプライム市場コンポジット指数のチャート
- チャート画像クリックで拡大表示します。
- Chart [TSE Prime Market Index(japan),TSE Prime Market Composite Index(japan)-Daily]
[日次] スタンダード市場指数とスタンダード市場TOP20のチャート
- Chart [TSE Standard Market Index(japan),TSE Standard Market TOP20 Index(japan)-Daily]
[日次] グロース市場指数とグロース市場Core指数のチャート
- Chart [TSE Growth Market Index(japan),TSE Growth Market Core Index(japan)-Daily]
[日次] プライム市場指数とスタンダード市場指数とグロース市場指数の相対チャート
- 基準日(2022年4月4日:算出開始日)=1000
- 相対チャート(パフォーマンス比較チャート)とは、基準日時点から各銘柄の変化の増減を表したチャートです。各銘柄のパフォーマンスを比較して見るのに適したチャートです。
- Chart [TSE Prime Market Index(japan),TSE Standard Market Index(japan),TSE Growth Market Index(japan)-Daily]
長期金利との比較チャートはこちら
プライム市場指数・スタンダード市場指数・グロース市場指数と日本の長期金利の比較チャートは、以下のページで掲載しています。
[速報] 最新データ|プライム市場指数・スタンダード市場指数・グロース市場指数の時系列(historical data)
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日付 | プライム 市場指数 | 前日比 | スタンダード 市場指数 | 前日比 | グロース 市場指数 | 前日比 |
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