
米国の生産者物価指数(PPI・コアPPI)の最新データを速報で掲載しています。
米国の生産者物価指数は、米国内の生産者の出荷段階の物価動向を示した指数で、モノやサービスの売値の変化を表した指標です。米国のインフレを示す指標の代表格は生産者物価指数と消費者物価指数(CPI)。生産者物価指数は川上の物価動向を示し、消費者物価指数は川下の物価動向を示します。

AIによる米国の生産者物価指数(PPI)の重要度評価
生産者レベルでの価格変動は消費者物価(CPI)に先行して反映される傾向があるため、生産者物価指数(PPI)はインフレの兆候を早期に捉えるのに有用。製造業、サービス業を含む多様な業種をカバーしているため、経済全体の動向を把握可能。直接的な影響力はCPIに劣るものの、金融市場や政策決定における補助的な指標として重要視される。ただし、消費者物価と異なり、最終需要者の実際の影響を正確に反映するわけではない。
コアPPIは、エネルギーや食品などの価格変動を除くことで、基調的な物価動向をより正確に把握可能。インフレ期待を分析する際に利用され、FRBの政策決定における補完的な役割を果たす。インフレ予測において、金融機関や経済アナリストに広く活用されている。ただし、一般市場での認知度はCPIやコアCPIに劣り、直接的な市場反応は限定的。
AIによる指標の重要度評価は”辛口評価”の設定になっています。見方の詳しい説明は「AIによる指標の重要度評価について」を参照。
チャート(米国の生産者物価指数(PPI))
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- Chart [US PPI(Producer Price Index) MoM]
- Chart [US PPI(Producer Price Index) YoY]
- 各チャートは、米国の消費者物価指数(CPI)の前月比・前年比との比較チャートにしています
米国の消費者物価指数(CPI)の解説と推移はこちら
米国の消費者物価指数(CPI)の解説と推移は、以下のページで掲載しています。
チャート(米国のコアPPI)
- Chart [US Core PPI(Producer Price Index) MoM]
- Chart [US Core PPI(Producer Price Index) YoY]
- 各チャートは、米国のコアCPIの前月比・前年比との比較チャートにしています
米国のコアCPIの解説と推移はこちら
米国のコアCPIの解説と推移は、以下のページで掲載しています。
[速報] 最新データ|生産者物価指数PPIとコアPPIの時系列(historical data)
- 単位:%
日付 | PPI (前月比) | PPI (前年比) | コアPPI (前月比) | コアPPI (前年比) |
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米国の生産者物価指数の解説
生産者物価指数とは?
生産者物価指数(読み方:せいさんしゃぶっかしすう|英語:PPI/Producer Price Index)とは、米国(アメリカ)の労働統計局(BLS:U.S Bureau of Labor Statistics)が毎月算出・公表している米国内の生産者の卸売の物価指数です。国産品の生産者が受け取った価格の経時的な平均変化(価格変化)を測定する指数で、売り手の観点から価格変動を測定した指標です。約1万品目の販売価格を調査・平均化した指数で、米国のインフレ(インフレーション)やデフレ(デフレーション)の度合いを判断する指標の一つです。
わかりやすく簡単に
生産者物価指数は出荷段階の物価動向を示した指数で、モノやサービスの売値の変化を表した指標です。製造・生産における価格の平均的な変化を示しています。
一般的には、前月比の数値が重要視されやすいです。
PPIはインフレ指標の代表格
米国のインフレを示す指標として特に重要視されているのは、生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)です。
物価の変動は川上から川下へ
生産者物価指数(PPI)は川上の物価動向を示し、消費者物価指数(CPI)は川下の物価動向を示します。
物価の変動は、生産者側から消費者の購入価格である消費者物価へと波及します(川上から川下へと波及します)。ゆえに、生産者物価指数は消費者物価指数を占う上で重要視されています。
生産者物価指数と消費者物価指数の関係と影響
生産者物価指数は消費者物価指数を測る上で重要な指標ですが、生産者物価指数は企業のコスト動向を示しますので、例えば生産者物価指数の伸び率が消費者物価指数の伸び率を上回って推移している場合、企業が調達コストの増加を販売価格に転嫁できていないことを示します。つまり、企業収益を圧迫していることを表しています。
企業は価格転嫁出来ているのか?平均時給と比較する
上記の通り「生産者物価指数>消費者物価指数」の場合、企業が調達コストの増加を販売価格に転嫁できていないことを示しますが、米国は日本に比べてコスト増を販売価格に転嫁しやすい傾向があります。ただ、順調に利益が上がっていて余裕がある場合、価格転嫁しないこともあります。
また、消費者物価指数の伸び率が平均時給の伸び率を上回っている場合、値上げをしてしまうと購買意欲が低下してしまうため、企業は価格転嫁できない状況になりやすいです。この場合は生産者物価指数の上昇が企業収益を圧迫し、株価の下落要因となりますので注意が必要です。
米国の平均時給の解説と推移は、以下のページで掲載しています。

生産者物価指数とドル
生産者物価指数の上昇はインフレ傾向を示し、生産者物価指数の低下はデフレ傾向を示しますので、生産者物価指数が市場予想より高ければドル高(ドル買い)要因、生産者物価指数が市場予想より低ければドル安(ドル売り)要因となりやすいです。
コアPPIとは?
食品・エネルギーの価格は季節要因の影響を受けやすいため、物価全体の動向を見るためにこれらを生産者物価指数(PPI)から除いて見る必要があります。それらを除外した指数がコアPPIです。
生産者物価指数(PPI)とコアPPI、どちらを見ればいい?
生産者物価指数(PPI)とコアPPIはどちらも重要視されますが、PPIとコアPPIの差が大きくなった場合、コアPPIが重要視されやすいです。
- 当ページは、米国の生産者物価指数(PPI・コアPPI)の解説と推移(チャートと時系列)を掲載したページです。
- 各指数・指標の解説
「米国生産者物価指数(PPI)とは」 - Source:労働省労働統計局(BLS:U.S Bureau of Labor Statistics)
- 単位:%
- 季節調整済み
- 速報値を掲載し、改定値で修正があった場合は上書きして掲載しています
- U.S. PPI(Producer Price Index) historical data&chart